姉妹駅となったことをお伝えしましたが、今度は札幌市円山動物園と台北市立動物園が動
物園同士で「友好園」を締結するそうです。台北市立動物園は日本統治時代に「台北円山
動物園」と呼ばれ、おなじ「円山」だったことで「『縁がある』と意気投合した」からだ
そうです。
高雄市と八王子市の姉妹都市提携も、八王子市に「高尾」山があったからでした。岐阜
県美濃市と高雄市美濃区も同じ「美濃」だったからで、JR四国の松山駅と台湾鉄道の松山
駅も同名駅だったからでした。
しかし、中国や韓国でも日本と同じ地名などがあるものの、同名だから意気投合したと
いう話はとんと聞こえてきません。なぜでしょう。
10月31日は台北市立動物園の開園99周年の記念日だそうで、99年前は1914(大正3)年
で、日本統治時代でした。台湾の人々は日本の統治時代であろうと、それも台湾の歴史と
して受け止めています。日台の絆が強まる秘密はどうもこのあたりにあるようです。
動物園:札幌と台湾が提携へ 野生保護で協力
【毎日新聞:2013年10月18日】
札幌市円山動物園は31日、台湾の台北市立動物園と「友好園」の提携を結ぶ。かつて台
北円山動物園と呼ばれており、「縁がある」と意気投合した。野生動物の保護に向けて協
力するのが目的で、種の保存のため職員の交流や動物交換を進める。【鈴木梢】
台北市立動物園は432種3157の動物を飼育、展示しており、アジア有数の規模。パンダも
おり、台湾の主要観光地の一つだ。
台北市立動物園の園長が、日本の特別天然記念物・タンチョウのつがいを借り受けてい
る釧路市動物園を昨年11月に訪問した際、札幌市円山動物園を視察したのがきっかけ。既
に札幌側から飼育員を派遣するなど交流しており、交換可能な動物のリストアップ作業を
始めている。
31日は、台北市立動物園の開園99周年の記念日。台湾で「99」は「末永く続く」の意味
があり縁起がよく、調印式は台北で行われる。札幌市円山動物園が提携を結ぶのは米国ポ
ートランド市の動物園(1979年)に次ぎ2カ所目で、見上雄一園長は「互いの飼育技術を向
上させられるよう協力したい」と話している。
道内を訪れる外国人観光客のうち台湾は全体の約35%を占め、国・地域別で最も多い。
近年は道内10地域に親善組織が発足、道議会の日台親善議員会も交流を進めている。