都道府県レベルの議連の多くは、日華親善協会の設立と同時に設立され、例えば李登輝総統が民主
化を進めていた平成6(1994)年3月に設立された「日華友好広島県議員連盟」のように「日華友好
議員連盟」の名称で活動していた。
しかし、台湾で政権交替が起こった2000(平成12)年以降は、日華から日台に改める例が続出し
ている。「京都府議会日華親善議員懇話会」は平成16(2004)年10月6日に「京都府議会日台親善
議員懇話会」と改めている。京都府議会の改称にともない「京都市議会日華親善議員連盟」も日台
親善議員連盟に改称している。
また、そのころから、日華ではなく日台と名乗る議連の設立が相次いでいる。近年はどの議連も
日台と名乗るようになっている。
平成12(2000)年に設立したと思われる「日台友好三重県議会議員連盟」、平成17(2005)年5
月に設立した「石川県議会日台友好有志の会」、同年12月に発足した「東京都議会自民党日台友好
議員連盟」など。さらに、一昨年の平成24(2012)年6月に設立した「茨城県議会自民党日台友好
議員連盟」、同年12月設立の「埼玉県議会日台友好議員連盟」、昨年(2013年)も10月に設立の
「日台友好促進山口県議会議員連盟」、そして12月には「佐賀県議会日台友好促進議員連盟」が設
立されているが、すべて「日台」を名乗っている。
この地方議連が日台交流をさかんに行っている。5月には、佐賀県議会日台友好促進議員連盟、
日華友好広島県議員連盟、茨城県議会自民党日台友好議員連盟の3つの議連が次々と訪台したこと
を「台湾週報」が伝えている。下記に紹介したい。
これまで、国交のない台湾との交流を支えてきた原動力は民間交流にある。人と人との結びつき
だから、長続きするケースが少なくない。しかし姉妹都市交流など、起爆剤的活動をするのは議連
でなければできない。ましてや、議会同士の交流は議連が仲介するケースがほぼ100%だ。これか
らも、民間とは異なった角度から日台の絆を強める活動を地方議連には期待したい。
台日間の地方議員交流が活発に進行中
【台湾週報:2014年5月27日】
外交部は5月22日に開いた定例の記者会見において、亜東太平洋司(局)の郭仲熙・副司(局)
長が、台日間の交流状況について報告を行った。
それによると、「佐賀県議会日台友好促進議員連盟」会長の石井秀夫・県議会議員を団長とし、
同連盟のメンバーおよび事務局関係者で組織された代表団一行21名は、5月20日〜同23日の予定
で、台湾を訪問している。一行は、台湾で国立故宮博物院の馮明珠・院長および台北市議会を訪問
し、台日間の経済、文化、観光など各分野の交流について、意見交換を行う予定である。
「佐賀県議会日台友好促進議員連盟」は、2013年12月16日に設立され、メンバーは同県議会の自
民党、民主党、公明党などにそれぞれ所属する議員35名で構成された、台湾を支持する超党派の組
織である。今回は、同議連が設立され、初の台湾訪問となった。
また、「広島県議会日華友好議会連盟」の山木靖雄・会長を団長とする同県県議会議員一行20名
も、5月21日〜同23日の予定で台湾を訪問している。一行は期間中、李登輝・元総統、頼清徳・台
南市長、立法院「台日交流聯誼会」の李鴻鈞・会長らを訪問し、台日地方交流について、意見交換
を行う。
「広島県議会日華友好議会連盟」は、同県議会の自民党、公明党、民主党などに所属する超党派
の議員54名により組織され、1994年3月に設立された。山木会長は、設立以来の会長であり、長年
にわたり広島県と台湾との友好交流関係を積極的に推進し、毎年自ら訪問団を伴い台湾を訪問して
おり、今回は今年2度目の訪問となった。
続いて、5月29日〜6月1日には、茨城県議会自民党「日台友好議員連盟」会長の白田信夫・県議
会議員ら一行20名が台湾を訪問する。一行は訪問期間中、交通部観光局および亜東関係協会を訪問
する予定であり、茨城県を含めた北関東地域の観光をアピールし、台湾の関係省庁と、台湾から茨
城空港へのチャーター便運航についても意見交換を行う。
茨城県議会自民党「日台友好議員連盟」は、自民党所属の県議会議員44名の内の25名により組織
されたもので、2012年6月に設立され、茨城県議会と台湾との地方交流を推進し、台日双方間の友
好関係強化を目的としている。
【外交部 2014年5月22日】