自民党総裁に選出された高市早苗・衆議院議員に頼清徳総統が日本語で祝意

昨日(10月4日)、自由民主党の総裁選が行われ、高市早苗・衆議院議員が小泉進次郎・衆議院議員を破って選出された。

1回目の投票では、国会議員票こそ小泉議員より少なかったものの、党員・党友票では小泉議員に大差をつけて1位で通過し、決戦投票では国会議員票も各都道府県連票も小泉議員を上回った。

圧勝といっていいだろう。

早速、台湾の頼清徳・総統はXにて日本語と台湾華語で祝意を表した。

「高市早苗氏@takaichi_sanaeの自民党総裁当選を衷心より、熱烈にお祝い申し上げます。

高市衆議院議員は台湾にとって揺るぎない友人です。

今後、台日双方が各分野で交流と協力を深め、台日関係を新たな段階へと押し上げ、そしてインド太平洋地域の安全と安定を実現していけるよう期待しています」

「我要以最誠摯、熱烈的祝賀,恭喜高市早苗@takaichi_sanae當選自民黨總裁。

高市衆議員是台灣堅定的友人,期[目分]未來台日雙方能在各領域深化交流合作,進一歩推動台日關係邁向新階段,並落實印太地區的安全與穩定」

高市議員は、岸田文雄、河野太郎、野田聖子の各氏とともに初めて挑んだ4年前の2021年9月に行われた自民党総裁選のさ中の9月20日、当時の蔡英文総統とリモートで会談するなど、安倍晋三・元総理と同じく親台湾派議員として知られるが、実はこれまで台湾を訪問したことはなく、今年4月27日から29日にかけ初めて台湾を訪問した。

同道したのは、黄川田仁志・衆院議員、尾崎正直・衆院議員、佐藤啓・参院議員の同志といってもよい3議員。

台湾では、インド太平洋戦略シンクタンク(矢板明夫理事長)主催の「国際政治経済フォーラム」で講演し、半導体をはじめ、AI、フージョンエナジー、宇宙、量子分野において台湾と日本が技術協力していく必要性を訴えた。

頼清徳・総統や林佳龍・外交部長とも会談し、台北市内で開いた記者会見では、日本の首相になった場合に台日関係をどのように発展させていくかとの質問に「非政府間の実務関係であっても堂々と実務を強化すべき」と答えていた。

帰国日の4月29日には、高雄市の「紅毛港保安堂」を訪れ、安倍元総理の銅像に献花するとともに、隣接地で整備されている「安倍晋三記念公園」の石碑の除幕式にも参加している。

なお、今回の総裁選で高市議員の地元・奈良県第二選挙区の「チームサナエ」は、Veanas(ビーナス)号というワゴン車を駆って47都道府県(沖縄のみ別動隊)をめぐり、国民の声を集めていたそうだ。

9月21日に北海道を出発して九州まで下り、10月3日で全行程を踏破し、最終地は山口県だった。

長門市内にある安倍晋三・元総理のお墓参りをして締めくくったという。

高市議員は、尊敬する人物として「鉄の女」ことマーガレット・サッチャー元英首相と松下幸之助氏を挙げている。

しかし、その政治信条が奈辺にあるかを「チームサナエ」の行動は伝えているようだ。

高市議員もまた、安倍元総理のご命日の今年7月8日、昭恵夫人とともにお参りしている。

高市議員は「安倍元首相がつくられた財産をもう一度紡ぎ直し、日本を立て直していく」と公言して憚らなかった。

頼清徳総統が「衷心より、熱烈にお祝い申し上げます」と、これまでに見られないほどの熱いメッセージを送ったのも宜なるかな、である。

なお、総裁選で高市議員の推薦人となった国会議員は下記のとおり。

・衆議院 古屋圭司(無派閥)、安藤高夫(旧安倍派)、今枝宗一郎(麻生派)、尾崎正直(旧二階派)、 黄川田仁志(無派閥)、工藤彰三(麻生派)、小林茂樹(旧二階派)、高木啓(旧安倍派)、中村裕之 (麻生派)、仁木博文(麻生派)、平沼正二郎(旧二階派)、松島みどり(旧安倍派)、松本尚(旧安 倍派)、山口壮(麻生派)

・参議院 有村治子(麻生派)、生稲晃子(旧安倍派)、小野田紀美(旧茂木派)、片山さつき(旧安倍派)、中 曽根弘文(旧二階派)、若林洋平(旧二階派)


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