【祝】 肥後銀行が6月に台湾駐在員事務所を開設

 日本の銀行は、みずほ銀行、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行の3大メガバンクが台湾に支店を開設しています。

 また、地方銀行の中でも最大の預金量を持つといわれる福岡銀行が2015年12月18日に台北駐在員事務所を開設し、翌2016年10月7日に秋田銀行が初の海外拠点として台湾事務所を開設しました。続いて、鹿児島県と宮崎県を基盤とする鹿児島銀行が2019年3月8日に台北駐在員事務所を開設しています。

 このほど、熊本市に本店を置く熊本県屈指と言われる肥後銀行が6月下旬をめどに、松山空港に近い金融街のオフィスビルに台湾駐在員事務所を開設するそうです。地銀としては4行目となり、本日(4月27日)、正式発表するとのことです。

 これも、熊本県菊陽町に工場を建設中の台湾積体電路製造(TSMC)効果のようで、肥後銀行の台湾事務所開設を伝えたNHKニュースは「肥後銀行を傘下に持つ九州フィナンシャルグループは、TSMCの進出によって経済効果が10年で4兆円余りに上るという試算を出していて、企業の間でその効果を取り込もうという動きが活発になっています」と報じています。

 台湾事務所開設の狙いを「台湾への進出や農産物などの輸出拡大を検討する取引先へのサポートを強化。観光といった分野での日台の交流支援も進めたい考え」と伝える地元紙の熊本日日新聞の記事を下記に紹介します。

 日本の高校生の修学旅行先として中国が1位から4位に落ちて少し陰りが出てきた2004年12月に肥後銀行は上海に駐在員事務所を開設したそうです。しかし、今度は2015年から修学旅行先でトップを走っている台湾に駐在員事務所を開設するのですから、おおいに日台の交流支援などをしていただきたいものです。

—————————————————————————————–肥後銀行、台湾に駐在員事務所開設へ TSMC工場建設受け6月にも 現地企業の情報収集強化【熊本日日新聞:2023年4月27日】

 肥後銀行は台湾・台北市に6月下旬をめどに駐在員事務所を開設する。熊本県菊陽町で進む台湾積体電路製造(TSMC)の新工場建設を受け、熊本への進出を希望する現地企業の情報収集などを強化する狙い。

 関係者によると、現地の金融監督管理委員会から認可を受けた上で日程を正式に決める。事務所は台北松山空港に近い金融街のオフィスビル内で、同行の駐在員2人と現地スタッフの計3人体制でスタートする予定。昨年業務提携した、台湾の中小企業向け融資でトップシェアの玉山銀行の本店とも近く、さらに連携を深める。

 TSMC進出を機に、現地の半導体関連企業などでは県内への進出を模索する動きが進んでいる。肥後銀はそうしたニーズの把握に加え、台湾への進出や農産物などの輸出拡大を検討する取引先へのサポートを強化。観光といった分野での日台の交流支援も進めたい考え。

 同行の海外駐在員事務所は中国・上海にもある。(立石真一)

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