かれ、世界の102都市の首長や代表者が参加する。
これを機に、熊本県の蒲島郁夫（かばしま・いくお）知事と熊本市の幸山政史（こうや
ま・せいし）市長、そして高雄市の陳菊（ちん・きく）市長の三者で「国際交流促進覚
書」を締結するという。
熊本県庁によれば、この「国際交流促進覚書」は１）貿易及び投資等の促進、２）観
光、教育等の分野における相互交流促進、３）定期便就航へ向けた協力を骨子とし、9月9
日の16時30分から、高雄市内の漢神百貨店巨蛋（チューィータン）店内会議室において締
結式を行なうという。
下記のニュースでも「県と政令市が連携し、海外の自治体と覚書を締結するのは、全国
的にも異例」とあるが、これまで台湾との姉妹都市や友好交流都市などの提携は自治体同
士の二者間で行われてきたが、県と市が合同して台湾の自治体と提携するのは初めてのこ
と。
実は、このきっかけを作ったのは日本との交流に熱心で、八王子市（友好交流都市）、
長野県（教育観光協定）、群馬県（友好協力協定）と交流を進めてきた陳菊市長だ。昨年
11月5日、陳菊市長は熊本県に蒲島知事を訪ね、今年9月に高雄市で開かれる「2013アジア
太平洋都市サミット」に招待した。
そこで蒲島知事は、今年1月24日から29日に予定していた定期便就航依頼や県産品拡販な
ど、知事による台湾初のトップセールスの際に高雄市を訪問することを約束、帰国前日の1
月28日に陳菊市長を答礼訪問した。
このとき、経済・観光・教育等の分野における交流を促進することについて合意し、そ
れ以来、「覚書」締結へ向けて協議してきたところ、この9月9日、重陽の節句というめで
たい日を期し「国際交流促進覚書」として結実することになった。
熊本県は福岡県と並ぶ九州の雄。中国との関係も深い。熊本市は桂林市、八代市は北海
市、玉名市は瓦房店市とそれぞれ姉妹都市や友好都市を提携している。海外への修学旅行
先としても中国や韓国が主だった。
その修学旅行で、公立高校として初めて台湾を選んだのが大津高校（白濱裕校長・当
時）だった。一昨年12月のことだ。大津高校は昨年12月も台湾を修学旅行先としている。
それから2年も経たないうちに熊本県と熊本市が台湾の高雄市と「国際交流促進覚書」を
締結に至るとは予想もできなかった。この提携で台湾との姉妹関係は、7月31日に浜松市と
台北市が結んだ「観光交流都市協定」に続いて27例目となる。心から祝意を表したい。
熊本県・蒲島知事が台湾・高雄市で「くまモン」をプレゼン〜3自治体連携強化へ
【ネットアイビイニュース：2013年9月5日】
◆熊本県知事ら8日訪台へ
蒲島郁夫熊本県知事、幸山政史熊本市長らは今月8日、ともに台湾へ向かう。台湾第2の
都市「高雄市」との連携強化が狙いだ。訪台するのは、熊本県議会、熊本市議会、熊本県
内経済団体のメンバーらで、熊本県、熊本市、高雄市の3つの自治体は、「経済活動を中心
とした交流の促進」をテーマにした覚書を締結。アジア・太平洋の都市間の交流を促すた
めに、2年に1度のペースで開催されている『アジア太平洋都市サミット』（今年は高雄市
が開催地）で「熊本」をＰＲしようと、様々な活動を積極的に展開し、高雄市を中心とし
た台湾との国際交流を促進する考えだ。
「国際交流促進覚書締結式」は9月9日、高雄市の漢神百貨店で、熊本県・蒲島知事、熊
本市・幸山市長、高雄市・陳菊市長によって行なわれる。高雄市の女性市長・陳菊氏は、
民進党所属、鋭い視点からの言論で、台湾でも有名な政治家の1人である。締結は「貿易お
よび投資の促進」、「観光・教育などの分野における相互交流促進」、「定期便就航へ向
けた協力」が主な内容だ。県と政令市が連携し、海外の自治体と覚書を締結するのは、全
国的にも異例なことだという。
同日、高雄アリーナで開催される『アジア太平洋都市サミット／変化する都市のライフ
スタイルと市民主導の経済活動について』に、蒲島知事がパネリストとして出席、日本中
で人気を集めている「くまモン」の人気と、その人気がおよぼす「熊本県民幸福量の最大
化」をテーマに、プレゼンテーションを行なう。「くまモン」の誕生秘話や、どのような
戦略のもと地域や経済の活性化に寄与したかなど、舞台裏を公開する予定という。
訪台期間中、一行は、高雄市との意見交換会や施設見学、現地大学への表敬訪問などを
行ない、今後の熊本と高雄市との交流の形を探る。九州各県は、アジアへの展開として台
湾との連携を密にする傾向にあるが、熊本県が「高雄市」とのパートナーシップを強化す
ることにより、九州内で日台交流の牽引役となれるのか、注目が集まる。
【杉本 尚丈】
