李登輝元総統の仙台における「李登輝先生を歓迎する夕べ」ご挨拶(全文)

李登輝元総統の仙台における「李登輝先生を歓迎する夕べ」ご挨拶(全文)

日本李登輝友の会メールマガジン「日台共栄」より転載

李登輝元総統の仙台における「李登輝先生を歓迎する夕べ」ご挨拶(全文)

 日本李登輝友の会・宮城県支部の嶋津紀夫(しまづのりお)支部長、宮城県議会議員の相沢光哉
(あいざわみつや)先生、瑞巌寺(ずいがんじ)のご住職をはじめ、かくも盛大に歓迎してくだ
さった皆さま、こんにちは!

 2007年以来、8年ぶりに松島へやって参りました。

 東日本大震災で、美しい松島の風景もかなり被害を受けたと聞き、大変心を痛めておりました。

 しかし、先ほど車の中から見ておりますと、前回訪問した時と変わらぬ美しい風景が広がってお
り、安心するとともに、復興に努力されている皆さまに敬意を評したいと思います。

 さて、8年前にこちらを訪問した際、私と家内が作った俳句の句碑が、瑞巌寺に建てられたこと
は、たくさんの方から聞いておりました。

 松尾芭蕉は、松島の風景が余りにも美しすぎて俳句を作れなかったと聞いておりましたので、恥
ずかしながら「それでは、私と家内でちょっと作ってみましょうか」と言って作ったのが、二つの
俳句です。

 私は「松島や光と影の眩(まぶ)しかり」と読み、家内は「松島やロマン囁く夏の海」と作りま
した。

 あの時、家内から「光と影」と読んだら、雨が降った時どうするのか、と笑われたことを思い出
します。

 その後、日本李登輝友の会・宮城県支部の皆さまが大変努力されて、瑞巌寺に句碑が建てられた
と聞いたとき、これは「ノーベル賞以上の栄誉だ」と感激したものです。

 そして、次回、日本に行く機会があったら、再び松島を訪れて句碑を見に行こうと、常々、家内
と話していたのです。

 今回、国会における講演のご招待を受けて日本へ来ることになり、今日やっとその願いが叶いま
した。

 ただ、あれほど楽しみにしていた家内が、出発直前に体調を崩してしまい、来られなかったのが
残念でなりません。

 台湾へ帰りましたら、たくさんの方々からこんなにも盛大に歓迎していただいたことを報告した
いと思います。

 最後になりますが、日本李登輝友の会・宮城県支部の皆さま、歓迎のために準備してくださった
皆さまに、心より感謝しつつ、私の挨拶といたします。どうもありがとうございました。

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2>> 【7月25日】 230人以上が集い仙台で「李登輝先生を歓迎する夕べ」

 李登輝元総統のご来日に関して、昨日の本誌で、総合南東北病院・BNCT研究センター訪問な
ど7月24日以降の動きをご紹介しました。

 ところが、不思議なことに地元紙の「河北新報」は24日に仙台入りしたことや瑞巌寺で植樹され
たこと、千年希望の丘の慰霊碑に献花されたことをインターネット版で伝えていましたが、なぜか
25日夜に仙台市内の勝山館で行われた「李登輝先生を歓迎する夕べ」は紙面のみで、インターネッ
ト版には掲載しませんでした。

 この「李登輝先生を歓迎する夕べ」の主催者は宮城県庁、宮城県日台親善協会、日本李登輝友の
会宮城県支部の三者。230人以上が参加し、村井嘉浩(むらい・よしひろ)知事や本会の小田村四
郎会長名代として常務理事でもある梅原克彦(うめはら・かつひこ)前仙台市長も歓迎挨拶し、仙
台出身の清野智(せいの・さとし)JR東日本取締役会長による乾杯の発声、また江口克彦(えぐ
ち・かつひこ)参議院議員、安藤俊威(あんどう・としたけ)宮城県議会議長なども挨拶する一大
イベントでした。

 紙面では、李元総統がにこやかに手を振られる写真まで掲載しながら、どうしてインターネット
版に掲載していないのか、本当に不思議です。

 ちなみに、本会の梅原常務理事は、李登輝元総統の2001年からのご来日経過を振り返り、2007年
になって、台湾観光客のノービザと相俟って「東京に入らない」「いかなるところでも講演しな
い」「いかなるところでも記者会見しない」「公の場で政治家と会わない」という4つのビザ発給
条件が撤廃されたことを紹介しました。会場のあちこちでうなづきながら真剣に聞く様子がとても
印象的でした。

 河北新報紙には、梅原氏が述べたこれまでの経緯についてご紹介いただきたかったと、残念で
す。紙面ではどういう記事になっていたか、下記にご紹介します。

 なお、会場には、本会関係者では、青森県支部の菊池晃・支部長、岩手県支部の佐々木孝・支部
長、福島県支部の林慎平・支部長、山形県からは五十嵐真徳・理事、秋田県からは2007年に李元総
統が宿泊された都わすれの女将の佐藤京子さん、長田幸子さん姉妹、東京からは拓殖大学の渋谷
司・海外事情研究所教授なども駆けつけ、本当に盛会でなによりでした。

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李登輝氏来県 夕食会で歓迎 仙台・県などが開催
【河北新報:2015年7月26日】

写真:夕食会で拍手に手を挙げて応える李氏=25日午後6持すぎ、仙台市青葉区の勝山館

 来県中の元台湾総統、李登輝氏を歓迎する夕食会が25日、仙台市青葉区の勝山館で開かれた。県
や県日台親善協会などの共催で、約230人が参加した。

 村井嘉浩知事が「東日本大震災では台湾に多くの支援をいただいた。大変な尽力をした李先生に
感謝する」とあいさつ。日李登輝友の会常務理事の梅原克彦前仙台市長は「日台は運命共同体。交
流を一層深めよう」と呼び掛けた。

 李氏の来県は2007年6月以来。25日は前回に続き松島町の瑞巌寺を訪れ、自作の句「松島や光と
影の眩(まぶ))しかり」を刻んだ碑のそばで記念植樹を行った。

 夕食会で李氏は「震災で仙台や松島がかなり被害を受けたと聞き、心を痛めた。しかし、車窓に
は前回と変わらない麗しい風景が広がっていた。復興に努力した皆さんに敬意を表する」と日本語
で述べ、大きな拍手を受けた。

 李氏は26日、岩沼市の「千年希望の丘」で献花し、震災犠牲者を慰霊した後、仙台空港から帰国
する。

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