【AC通信】正論と煽動は正邪の戦い

【AC通信】正論と煽動は正邪の戦い

          アンディ チャン

台湾の民進党は「台湾独立では選挙で得票できない」と勝手に決め
て独立主張を止めた。しかし、台湾の言論や報道を見ると、台湾人
は中国人でない、中国の統一に反対、親中路線反対が大勢である。
なぜ台湾独立は得票できないと決めたのか、どんな根拠があるのか。

台湾独立は台湾人のアイデンティティを鼓舞することから始めるべ
きだ。人民が台湾アイデンティティ、独立意識を持たなければ独立
はできない。台湾人は既に台湾人は中国人と違うと宣言している。
台湾アイデンティティを堂々と主張する候補者が当選すべきである。
独立を止める民進党の言論はスパイの煽動の結果である。

日本では集団的自衛権を主張する候補者が当選すべきなのに、日本
のメディアは賛否半々だ。自国防衛は当然の権利である。自衛権に
反対する主張は「中国の反対」と言う曖昧な恐怖心から来ている。

なぜ中国を恐れるかと言えば、防衛力が無いからである。防衛権を
明確にすることに反対なんておかしな話だ。トゲを抜かれたハリネ
ズミは存在しない。

●愛国アイデンティティを選挙スローガンに

正論が煽動に負けている。メディアが中国恐怖を煽動するからであ
る。台湾でも日本でも、メディアは中国がどんな発言をしたと報道
し、中国を怒らせるなと結論付ける。中国の恫喝に萎縮して正論に
反対している。

中国の怒りを心配するより、自分の国を愛することが大切だ。選挙
で愛国心、愛国心をスローガンにすれば国民が賛成し当選するはず
だ。政治家は国民の意見を満足させるべきである。

夏目漱石の「吾輩は猫である」に「大和魂!と叫んで日本人が肺病
病みのような咳をした」と言うくだりがある。今の日本人に大和魂
とは何かと聞いたら、なんと答えるだろう。

台湾人は中国人が嫌い、中華民国が嫌いだ。それなのに「我愛台湾、
我有台湾心」と叫ぶ候補者は居ない。台湾独立に欠かせないのは台
湾心だが、「台湾心」をスローガンにする候補者は居ない。民進党は
中国に買収され、中国恐怖症に罹っている。

●外国の言論を気にするな

中国は台湾併呑の野心を棄てないから台湾独立を主張すれば中国は
当然反対する。日本では集団的自衛権を主張したら中国は当然反対
する。集団的自衛権は中国に不利だからである。

中国の反対は中国にとって当然だが、日本人や台湾人が中国に遠慮
すべきではない。中国の反対を心配するより、自分の国益を主張す
るリーダーが大切だ。外国の反対を心配すれば何も出来ない。「大和
魂」も「台湾心」も当然の主張である。

中国の言論を台湾や日本が重視するのは自分が弱いから、当然ある
べき愛国心を言えないのだ。中国人は有利なことなら嘘でもハッタ
リでも不合理でも構わず公言して憚らない。対する日本人や台湾人
は、中国の恫喝に臆して愛国心の主張が出来ない。

中国のウソをウソだと公開批判すればウソが通らなくなる。手品の
トリックを公開すれば手品は効力を失う。

トリックを暴く効果的手段は「中国の公式発表はすべてウソだ、中
国は信用できない」と批判することだ。中国の尖閣主張はウソだ、
南沙諸島、西沙諸島の主張はウソだ、中国は何もかも信用できない
と主張を続ければ中国はウソをいえなくなる。ウソと知りながら沈
黙している(米国もそうだ)から中国がウソを言い続けるのである。

●国民の関心事を選挙スローガンにせよ

今の日本や台湾で、一番嫌いな国はどこかと聞けば誰だって中国と
答える。中国が嫌いなら政府が国家の尊厳を持って対応せよと国民
は考えるはずだ。反中国こそ最良のスローガンで、国を挙げて言う
うべきである。

中国を嫌悪する立場をハッキリさせるのが政治である。中国の反対
を恐れて何もせず現状維持という政策は、萎縮した感情を顕わにし
て正論を言わない、中国と対等に付き合えないことである。

民進党は恐中病にかかっているから卑屈な態度を維持し、中国が言
わなくても中国の思惑を忖度して親中路線を取る。台湾人民は既に
民進党に批判的である。これで選挙に勝てるはずがない。

台湾人は民進党を見捨ててハッキリと台湾独立を主張する運動を推
進すべきである。ヒマワリ学運の学生たちは「私は台湾人だ、私は
台湾独立を主張する」と書いたスローガンや台湾独立の旗を掲げて
町を歩いている。これが台湾の現状である。民進党が民衆の支持を
失うのは当然だ。


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