【訃報】台湾自救宣言の彭明敏氏(解説訂正)

「台湾独立聯盟の結成は、彭氏の脱出よりも前から準備が進められていた」という御指摘がありましたので、訂正いたします。

【訃報】台湾自救宣言の彭明敏氏

台湾の声ニュース 2022.4.8 11:05(20:50訂正) 多田恵

 1964年「台湾自救宣言」発表により国民党政権に軟禁されるなどし、1970年に故・宗像隆幸氏らの努力によってドラマチックな台湾脱出を果たした彭明敏(ほう・めいびん/ペー・ビンビン)氏が4月8日朝、亡くなった。財団法人・彭明敏文教基金会によると、葬儀は行わず、遺骨は高雄の鹽(塩)埕教会の鹽光墓園に葬られるという。

 彭氏は1923年に台中大甲で医師の子として生まれ、台北の大正幼稚園、建成小学校に入学、小学校より日本内地で暮らすなどし、高雄中学で3年学んだあと、関西学院中学部、(旧制)三高を経て東京帝国大学法学部に進学、戦後、台湾大学で学び、台湾大学で教鞭をとっていた。1970年に台湾を脱出後、海外で活動し、1976年には東京大学出版会より『台湾の法的地位』(故・黄昭堂氏と共著)を出版。日本とも深く関わりのある人物である。ブラックリスト解除後は、台湾へ戻り、1996年には初めての総統選挙に民進党から出馬した(故・李登輝氏が当選)。陳水扁政権下で総統府資政(顧問)を務めるなどしながら、台湾国内での活動のほか、国際会議などを通じ台湾のために貢献した。彭氏の台湾脱出支援は、台湾独立聯盟(現・台湾独立建国聯盟)の結成(国際組織化)の準備と並行して行われた。


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