【糾弾】日経新聞の対応は恥知らずだ!

「台湾の声」【糾弾】日経新聞の対応は恥知らずだ!

台湾の声編集部 2023年3月7日

 日本経済新聞は問題のシリーズ「台湾、知られざる素顔」の初日の記事について、本日3月7日の朝刊で下の「お知らせ」を出した。これは自らの記事掲載の責任から逃れようとするものであり、台湾人の親日感情を傷つけ、冒涜する不遜な対応である。

 「お知らせ」では「取材対象者の見解や意見を紹介したものであり、日本経済新聞社としての見解を示したものでは」ない、としているが、それらのコメントを引用して記事を構成し、掲載したのは日本経済新聞社にほかならない。そのうえ、それらの発言を前提として、まさに「蔡は軍を掌握できていない」と論じているではないか。

 この中村裕、龍元秀明の執筆記事中の表現について、ジャーナリストの野島剛氏も「プロの報道人の目からみて非常に問題がある」と指摘し、『東洋経済』記者の劉彦甫氏はこのシリーズについて「30年前から続き、今では実態にそぐわない古い台湾認識を焼き直しただけに過ぎない」「これらの古い台湾イメージをもっている(もたせているともいえる)のが中国であ」ると指摘している。

 一般社会では、「リツイート」(転載)しただけでも名誉棄損が認定されている時代において、日経新聞の記事掲載と、その記事に対する抗議・批判への対応は、伝統的メディア全体を冒涜する行為でもある。日本のメディアの恥である。

 4日目、3月3日の記事「台湾総統への登竜門
蔣介石のひ孫、台北市長に」は、蔣万安台北市長(44)を取り上げた。上海市政府の幹部が、記者団に「(蔣の印象が)とてもいい」と含みあるコメントを残したことをわざわざ紹介し、行政手腕が未知数であるにもかかわらず、「台北で結果を残せば、勢いをそのまま総統選に持ち込める」とする提灯記事を出した。中国の全人代開会(3月5日)を前に、中国当局の台湾工作が順調に進んでいるかのように宣伝したものと見られる。3月3日の翌日には、台湾の南投県で行われた立法委員補欠選挙で民進党が勝利しているが、日経新聞はこちらのニュースは報道していない。

 日経新聞は、「台湾、知られざる素顔」シリーズで偏った記事を掲載したことについて謝罪し、記事を撤回すべきである。もしこの「お知らせ」に見られるように、自身の責任について謝罪する必要がないと考えるのであれば、匿名の人物のコメントについて、そのような事実があることを証明することで正々堂々と批判にこたえるべきである。

「お知らせ 2月28日付「迫真 台湾、知られざる素顔1」の記事中のコメントは、取材対象者の見解や意見を紹介したものであり、日本経済新聞社としての見解を示したものではありません。混乱を招いたことは遺憾です。公平性に配慮した報道に努めて参ります。(2023/03/07
日本経済新聞 朝刊)」

参考(あえて日経新聞の報道を挙げる):

伊藤さん中傷 賠償額上積み 高裁、漫画家らに命令
2022/11/11 日本経済新聞 朝刊

投稿リツイート名誉棄損、橋下氏二審も勝訴、大阪高裁
2020年6月24日 日本経済新聞 大阪夕刊

 


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