【台湾政局】ウィキリークスが台湾政治の内情を暴露

【台湾政局】ウィキリークスが台湾政治の内情を暴露

    台湾の声

 アメリカの外交の内部文書を暴露しているウィキリークスが、最近、アメリカの駐台大使館にあたるアメリカ在台協会(AIT)の報告内容の暴露を始めた。この内容には、台湾の政治家がアメリカの外交官に語った台湾国内の公開の場では言えないような台湾政治の内情が含まれ、ウィキリークスが暴露した内容は台湾のテレビ・新聞が競って報道し、名前の上がった台湾の政治家たちは戦々恐々としている。

 ウィキリークスの暴露内容を引用した台湾の報道によると、特に注目されているのが朱立倫・新北市長(当時は桃園県長)が2007年から2009年に米国の外交官に語ったとされる内容で、2008年の総統(大統領)選挙の半年前に、王金平・立法院長(国会議長)が、“占い”によると当時総統候補の馬英九氏が台北市長特別費問題で選挙を辞退し、国民党が王金平氏を総統候補に公認することになるので、王金平氏から朱立倫氏が副総統か行政院長(首相)をやるつもりはないかと聞かれた、と語ったことや、馬英九総統が非常に宋楚瑜・親民党主席を嫌い、連戦・元副総統の話も聞かず、さらには連戦、宋楚瑜、王金平、呉伯雄・前国民党主席ら国民党大老らの引退を望んでいることなど、朱立倫氏の発言が赤裸々につづられていた。

 このほか、2008年の総統選挙後、民進党主席に就任した蔡英文主席が当時のAITのスティーブン・ヤング所長(大使)に、馬英九氏が保有したグリーンカード(米国永住権)が失効しているのかどうかについて聞いたところ、ヤング所長が「複雑だ」と語ったことが暴露され、馬氏のグリーンカードが失効していないことを示唆したのではないかと、野党・民進党は馬総統に対してグリーンカードの失効証明を提出せよと再び批判した。

 そのほかウィキリークスは、2007年に潘基文(パン・ギムン)国連総長が国連関連組織に「台湾は中国の一部」とするよう求めたことに対し、アメリカがにそれに抗議し、国連に「台湾は中国の一部」という言い方をしないよう要求していたことも暴露した。


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