【メルマガ日台共栄:第1642号】 台湾政界に投じられた爆弾  林 建良(「台湾の声」編集長)

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1>> 台湾政界に投じられた爆弾  林 建良(「台湾の声」編集長)
2>> 8月5日(日)『羅福全と日台外交』出版記念座談会  早川 友久(本会台北事務所長)
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◆【ネット署名(第4期)】台湾出身者の戸籍を「中国」から「台湾」に改正しよう!!
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*署名数:721人(7月27日 3期からの継続署名数)
*1期・2期・3期のネット署名総数=12,235人

◆ 台湾出身者の戸籍を中国から台湾に改正しよう!!
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*署名用紙やアピールチラシもダウンロード可
*法務大臣の名前が異なる署名用紙でも有効です。

◆【動画】 祝!『台湾』国籍が在留カードに記載!
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1>> 台湾政界に投じられた爆弾  林 建良(「台湾の声」編集長)

【メルマガ「台湾の声」:2012年7月26日】

林益世前行政院秘書長(官房長官相当)の収賄事件は台湾の政界にメガ級の爆弾となっ
た。どこまで波及するかは予想もつかないが、今もっとも戦々恐々としているのは馬英九
ではないだろうか。

そもそも43歳の林益世を官房長官にまで抜擢したのが馬英九であり、馬英九の虎の威を
借りなければ林益世もここまで大胆にはなれなかった。

2010年に林益世は、半官半民の会社「中鋼」の鉄残滓を仲介して、「地勇」という会社
の社長陳啓祥氏から6300万台湾ドル(約1億9千万円)の賄賂を受け取った。そのわずか2年
後「仲介更新料」としてさらに8300万台湾ドル(約2億4千万円)を要求している。

それを拒否した陳啓祥氏へは後に鉄残滓の供給が断たされ、会社の経営も行き詰まっ
た。それに怒った陳氏が台湾の週刊誌「壱週刊」へ林益世の賄賂要求を暴露し、検察当局
にも自首した。陳氏が提供した録音の中に賄賂要求の生々しいやり取りが決め手となっ
て、林益世は7月2日に収賄容疑で拘留された。

しかし、この収賄事件は林益世一人だけの単独犯行なのだろうか。果たして彼の犯行は
この一件だけなのか。当然ながら疑問は持たれる。

実際、録音されたやり取りの中には副総統の呉敦義の名前も出てきている。林益世が自
分は呉敦義に政界の裏工作を全権任せられていると自慢していた。

呉敦義はこのやり取りについて、「林益世は嘘つきだ」と切り捨てたのだが、贈賄者で
ある陳啓祥氏自身が、呉敦義の親族経由で林益世と知り合い、合計2000万台湾ドル(約
6000万円)を呉敦義の支持者に渡したと証言している。

今のところ検察当局は呉敦義への捜査をしていないが、呉氏に関わる疑惑へ繋がる関係
者の証言が次から次へ出てきている。

民進党は陳水扁の金銭疑惑で政権を失ったが、国民党は民進党以上に金権体質である。
今の台湾人には結局、民進党も国民党も同じ穴のムジナだと既成政党に対する不信感が深
まっている。

このような状況は台湾人全体の不幸だ。政治の世界がこのような金銭まみれの状態で
は、台湾の建国も夢のまた夢に終わる。

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2>> 8月5日(日)『羅福全と日台外交』出版記念座談会  早川 友久(本会台北事務所長)

【台北事務所ブログ:2012年 7月 26日】
http://twoffice.exblog.jp/18724342/
*羅福全氏の国連パスポートや座談会案内の写真を掲載

1992年、国民党政権のブラックリストが解除されるまでの間、海外留学中に台湾独立運
動に参加したり、蒋介石・蒋経国親子を批判するような言論を行った台湾人はパスポート
を剥奪され、故郷に帰国できないという仕打ちを受けました。パスポートを失った彼ら
は、政治的庇護を受け、不安定な滞在資格で海外にとどまらざるを得ませんでした。

羅福全・元駐日代表も、そうした苦境に立たされても、妥協するどころか、自分の主張
を曲げることなく台湾のため、奥様の毛清芬さんとともに声を上げ続けてきた一人です。
1964年2月28日、米国留学中だった羅福全夫妻はワシントンDCの中華民国大使館前で行わ
れたデモに参加したことでパスポートを剥奪されました。その後は米国国籍の申請をする
こともなく、祖国の庇護も受けられないという無国籍に近い状態になったわけです。

1973年、羅氏は国連地域開発センターで国際比較研究の職を得ましたが、研究や学会の
ため、海外へ頻繁に出張せざるを得ませんでした。そこで、国連事務局が羅氏に発給した
のが「国連パスポート」でした。その後、このパスポートは羅氏とともに、中国を含む世
界各国を駆け巡ることになります。

1992年4月、台湾の中央研究院が国連大学で教鞭を執っていた羅氏を学会に招きました。
しかし、羅氏はブラックリストに名前が掲載されており、中華民国パスポートを所持して
いなかったため、台湾への入国が認められない状態でした。

こうした事情に関心を持ったNHKは、羅氏を取材するとともに、駐日代表処にパスポ
ート発給を再度申請してはどうかと勧めたそうです。羅氏の無国籍状態の報道が、奇しく
も国民党のブラックリストという非道を天下に晒したのです。羅氏は駐日代表処にパスポ
ート発給を申請。まだブラックリストが解禁になっていませんでしたが、当時の林金莖代
表は発給を許可。これにより、羅氏は1992年5月に再びパスポートを取得して台湾へ戻りま
した。ただ、帰国した際、桃園空港で2時間の事情聴取を受けたそうです。

2000年(平成12年)3月、民進党は総統選挙で勝利をおさめ、台湾初の政権交代が実現し
ました。そして、陳水扁総統が駐日代表(駐日大使に相当)に指名したのが、国連大学で
長年研究生活を送っていた羅氏でした。羅氏同様、何十年も台湾へ帰国できない「ブラッ
クリスト組」からは、黄昭堂氏や金美齢氏をはじめ多くの台湾独立運動参加者が国策顧問
などの要職に就いています。

2004年、陳水扁総統の2期目がスタートすると、駐日代表は許世楷氏に交代しましたが
(許氏もブラックリスト組)、羅氏は台湾へ戻り、亜東関係協会の会長に就任。亜東関係
協会は国交のない日台間の外交を、政府に替わって取り仕切る窓口機関(日本側の窓口は
公益財団法人交流協会)です。ポストは替わっても、対日外交の重要な舵取りを任された
わけです。

その後、羅氏は亜東関係協会会長も退任し、現在では台湾安保協会理事長などを務める
かたわら、本会が開催している日本李登輝学校台湾研修団でも講師を務めていただくなど
しています。

そんな羅氏が携わった日台外交の成果をとりまとめた新刊が発売されました。台湾にと
って、日本および米国との対外関係は要であり、国際社会における生存空間を確保するカ
ギとなります。しかし、そこには常に中国による圧力という壁が立ちはだかり、日米台間
の関係を複雑かつ敏感にしています。

この本は、国連での勤務や日台外交の最前線に携わった立場から、東アジアの国際関係
や対中外交の戦略について語るとともに、在任中の日台外交を振り返りながら実務外交の
重点を語った内容になっているとか。

8月5日には台北市内のホテルで新刊発表の座談会も開かれる予定です。

・『羅福全與台日外交』主編 張炎憲/陳美蓉 出版社/呉三連台湾史料基金会

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