【ニュース】欧鴻錬外相が台中共存に柔軟姿勢、総統府は共存否定
2009.3.20
「台湾の声」
台湾と国交があるエルサルバドルで今月大統領選挙が行われ、左派のマウリシ
オ・フネス候補が当選した。当選したフネス次期大統領が6月に就任後、中華人
民共和国(中国)と国交を樹立する意向を示したことに関して、欧鴻錬・外交部
長(外相)はエルサルバドルが中国と国交を結んでも、台湾から断交することは
ないと表明した。
3月19日、立法院(国会)で国民党の楊麗環・立法委員(国会議員)が、「エ
ルサルバドルが中国と国交を樹立して、我々とも国交を維持するとすれば、2つ
の対等な国家であることを世界に示すことができるのではないか」との質問した
の対し、欧外相は「我々が求めるのはエルサルバドルと我々の国交だ」と答弁し
た。
続いて楊議員が「過去と同じように、相手国が大陸と国交を結べば、我々は断
交を宣言するのか」と質問し、欧外相は「それはない」と答え、台湾と中国の国
交共存に柔軟な姿勢を見せた。
しかし、王郁琦総統府報道官は「政府は中共が台湾と国交とある国と実質
的関係を発展させることに反対しないが、当然ながら二重承認は受け入れられな
い」と述べ、あくまでも「一つの中国=中華民国」の立場を堅持し、「台湾」と
「中華人民共和国」の二国共存を拒否する頑なな立場を示した。