2009.4.30
・台湾がWHO年次総会オブザーバー参加へ
台湾の葉金川・行政院衛生署長は4月29日、馮陳富珍(マーガレット・チャン
)世界保健機関(WHO)事務局長からWHO年次総会へのオブザーバーとして
の招待状を受け取ったことを明らかにした。
葉衛生署長によると、台湾は「中華台北」(チャイニーズ・タイペイ)名義で
5月18日からジュネーブで開催されるWHO年次総会にオブザーバーとして参加
することが認められた。
・日華平和条約馬英九総統の危険な新解釈
馬英九総統は、28日、台北賓館の歴史展覧会開幕式で、同館で57年前の19
52年4月28日に締結された「中日和約」(日華平和条約)が、「台湾および
澎湖の主権が中華民国に移されたことを確認した」と語った。これについて29
日、呂秀蓮前副総統が自由時報に批判を発表するなど、物議を醸している。
同条約第二条には「日本国は、千九百五十一年九月八日にアメリカ合衆国のサン
・フランシスコ市で署名された日本国との平和条約(以下「サン・フランシスコ
条約」という。)第二条に基き、台湾及び澎湖諸島並びに新南群島及び西沙群島
に対するすべての権利、権原及び請求権を放棄したことが承認される」とある。
台湾の主権問題は、一つには中華民国政府を米国が守る余地を残すために棚上げ
され、「カイロ宣言」の目標通りには、ならなかった。1952年2月6日の衆
議院外交委員会で、石原幹市郎・外務政務次官は「日本は領土主権を放棄すると
いうことで、その先の帰属の問題については何ら言及されていない。連合国側の
いろいろな会議でたびたび言われているように、連合国側の決定すべき問題であ
ろう」と答弁している。
かりに馬英九総統の解釈が正しいとすれば、1952年に台湾が中国(当時中華
民国政府が中国の政府として承認されていた)に割譲されたことになり、国際社
会としては中国の台湾併呑に異議を唱えることができなくなる。またこれまで台
湾海峡に艦隊を派遣するなどした米国は内政干渉をしていたことになる。
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