日本野球機構が台湾側に「チャイニーズタイペイ」の呼称を強要か

日本野球機構が台湾側に「チャイニーズタイペイ」の呼称を強要か
日本野球機構が台湾側に「チャイニーズタイペイ」の呼称を強要か

メルマガ版「台湾は日本の生命線!」より転載

ブログ「台湾は日本の生命線」より。ブログでは関連写真も↓
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-2749.html

■日台プロ野球交流試合で「チャイニーズタイペイ」の呼称

台湾のプロ野球リーグ「中華職業棒球大連盟」(CPBL)は一月二十九日、日本野球機構(NPB)の招きに応じ、三月上旬に選抜チームを派遣して、侍ジャパンとの交流試合を名古屋、大阪で行うと発表した。

ところで台湾では、国内で行われる野球などの国際試合で、台湾代表チームを「チャイニーズタイペイ」(台湾では「中華台北」)ではなく、「台湾」と呼んで応援しようと訴える運動があり、しばしばメディアにも注目されているが、ちょうどその日、運動を進める蔡竹和氏から、私はある問い合わせを受けた。

「CPBL選抜はNPBの意向に従い、『チャイニーズタイペイ』を名乗るとの報道があるが、その通りか」と。

報度とはその日の自由時報のものだ。

そこで私も記事を読んでみたが、それによれば今回のCPBL選抜のユニフォームの文字は、二〇一二年の台日チャリティー試合(※東日本大震災復興支援ベースボールマッチ)の時の「CPBL」ではなく、「CPBL CHINESE TAIPEI」となるそうだ。

そして「チャイニーズタイペイ」とすることについてCPBLは、「NPBの希望に合わせたもの」だと強調しているという。

■「チャイニーズタイペイ」の名が生まれた経緯とは

ところで、この「チャイニーズタイペイ」なる呼称だが、最近ではこれを台湾の別名だとする勘違いも広がりつつあるようだが、言うまでもなく台湾代表がオリンピックに参加する際に用いる名義である。

「世界で中国はただ一つ。つまり中華人民共和国だ。台湾は中華人民共和国の一部である」との宣伝で、台湾併呑という国家目標を正当化して来た中国は一九五八年、国際オリンピック委員会(IOC)がもう一つの「中国」政府を名乗る中華民国(台湾)をも加盟させていることに抗議し、IOCやその承認を受ける国際競技連盟(IF)を脱退。

そこで一九七九年になり、巨大人口を擁する中国の復帰の任期内に達成し、歴史に名を刻もうと狙った当時のキラニンIOC会長は、中国の同意を得た上で理事会による投票を行い、台湾に「チャイニーズタイペイ」(中国の台北)を名乗らせることで、中国をIOCに復帰させた。

■中国のプロパガンダに利用される台湾の選手達

要するに中国の機嫌をとるため、台湾が主権国家であることを否定し、しかもそこが中国領土であると国際社会に仄めかす格好にしてしまったのだ。

当初台湾側はこれに反撥。決定の無効を求めて提訴もしたが、その後は「存在があってこそ希望がある」(蒋経国総統)とし、この屈辱を受け入れた。そして国内に向けては、漢語訳の「中華台北」の「中華」は「中華民国」の略だと説明している(中国や国際社会はそのようには受け取っていない)。

かくてIOCや、その承認を受けるIFが開催するスポーツ大会で台湾代表は、「チャイニーズタイペイ」の名でしか参加できずに今日に至っているのである。

台湾の選手は好成績を上げて世界に注目されればされるほど、「台湾はチャイナの一部」との中国の政治プロパガンダに利用されるという仕組みである。

■「チャイニ―ズタイペイ」名義にこだわる日本側

話しを戻そう。今回その「チャイニーズタイペイ」の呼称を、NPBはなぜCPBLに用いるよう求めたのか。自由時報によれば、CPBLは以下のように説明している。

「NPBは世界野球ソフトボール連盟(WBSC)や国際オリンピック委員会(IOC)に今回の試合について報告し、認証も獲得する。今回は前回のチャリティー試合とはレベルが異なり、二〇二〇年の東京五輪での野球復活のための布石の一つになっている」

IFである世界野球ソフトボール連盟もまた、「チャイニーズタイペイ」の名義でなければ台湾代表を参加させないとの所謂IOC方式に従っており、今回はそれに従ってこの名称を使うよう求めたということらしい。

それではNPBがCPBLにそれを求めたというのは事実か。

蔡竹和氏からその真偽の確認を求められた私は、直ちにNPBに電話で問い合わせた。二十九日の午前のことだ。

■真相究明のために日本野球機構に電話を入れると・・・

当初は先方から少し警戒された。私が「なぜチャイニーズタイペイと呼ばせるのか」と切り出したため、政治的な抗議だと思ったようだ。自分たちが政治的な動きに手を染めてしまっているとの自覚があるのだろうか。

しかしそれでも話は詳しく聞かせてもらった。

それによると「WBSCはその名称でしか台湾代表の参加を許しておらず、NPBもCPBLその準加盟をしているため、それに従わなくてはならない」ということらしい。

そしてCPBLに対し、「チャイニーズタイペイ」と名乗るよう求めたかについては、「台湾代表を派遣してほしいと申し入れただけ。名称については何も求めていない」とのことだった。

「この件であなたはCPBLに問い合わせしたのか」と繰り返し聞かれたのは少々気になってはいる。

■日本が不同意―話題が異なる台湾の通信社の記事

さて、私がそんなやり取りをしていたころ、台湾で今回の呼称の件はちょっとした問題になっていたようだ。

その日の夕刻に配信された中央社の記事はこう伝える。

「チーム名を『中華台北』とする件が論議を呼んでいる。これについてCPBLの呉志揚会長は、『私達は台湾代表だが、しかし厳格な意味では国家の代表チームではない。そこで『台湾』と呼称することを考えたが、しかし日本側がこれに同意しなかった」

私が聞いた話と違うではないか。やはりNPBは、「チャイニーズタイペイ」を押し付けていたらしい。先方は、正確には台湾の国の代表ではないため、前回と同様「台湾」の名が許されると考えていたのだが、NPBはそれを許さなかったのだ。

なぜそのような失礼なことをしたのだろうか。

■勇気と良識に欠ける者が中国のプロパガンダに騙される

実はNPBに電話を入れた時、私は先方から「日本バスケット協会(JBA)のようになりたくない」と聞かされている。つまり二〇一四年、国内リーグを一元化できないとの理由で国際バスケットボール協会から資格停止処分を受けたJBAと同じように、「チャイニーズタイペイ」の呼称を使わず、WBSCの怒りを買うようなことはしたくないということだ。

上記のように今回の交流試合は、「東京五輪での野球復活のための布石」にもなっており、ピリピリしているのだろうか。実際にNPBは私に対しても、「東京五輪までに問題は起こしたくない」と話していたが、そのように憶病な彼らは自分達の利益を考えるのに精いっぱいで、自分たちが台湾の尊厳を傷つけていることには全く気付いていないようだった。

ところで自由時報に載るCPBLのコメントによれば、NPBは「CPBL」ではなく「チャイニーズタイペイ」の名を用いさせることで、日台の関係が対等になるのを「期待している」という。

つまり日本側が「侍ジャパン」と国名を名乗るのと同様に台湾も「チャイニーズタイペイ」との国名を使えば、それで対等だという意味らしいが、その呼称は国名でも地域名でもない。

もしNPBが本気でそう考えているのだとしたら、「チャイニーズタイペイ」の呼称には、それを使用する者を洗脳する力が備わっているということになる。

そもそも政治宣伝用語とはそういうもので、勇気と良識に欠ける者が、特にそうしたのに騙されやすい。

■中国を恐れるなー国民は台湾代表を「台湾」と呼ぼう

先頃、「スポーツは政治的に中立な立場でなければならない」と訴えたのはIOCのバッハ会長だが、当のIOCは「スポーツは政治に奉仕しなければならない」と考える中国に迎合し、「チャイニースタイペイ」なる優れて政治的な呼称(政治宣伝用語)を導入してしまっている。

そしてその結果、NPBまでもが、このように中国の政治にせっせと「奉仕」することとなるのである。

彼らが恐れているのはIOCの怒りというより、実際には中国の怒りではないのか。

NPBは少なくとも東京五輪までは、何が何でも台湾を「チャイニースタイペイ」と呼ぶか前らしいが、そうした臆病な姿勢は実に見苦しい。

それに対し我々良識ある国民は、中国の台湾侵略を肯定する「チャイニーズタイペイ」なる用語をボイコットし、台湾を「台湾」と呼ばなければならない、と全国に訴えて行こう。

東京五輪で台湾代表を「台湾」代表と呼んで歓迎できるように。

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