11月27日、シンポジウム「今、なぜ後藤新平か?」

11月27日、シンポジウム「今、なぜ後藤新平か?」
御厨貴氏、青山やすし氏、鶴見俊輔氏らが登壇して東大・安田講堂で

 来る11月27日、台湾の近代化に大きな足跡を残した後藤新平について「後藤新
平生誕150周年記念大企画」と謳ったシンポジウムが開かれる。後藤新平は安政4
年(1857年)6月4日、現在の岩手県水沢市に生まれたとされているので、生誕
150周年は3年後の2007年のはずだが、それはともかく、日本で後藤新平に関する
講演やシンポジウムが行われるのは極めて稀である。
 平成11年(1999年)8月、台湾研究フォーラムが「後藤新平と台湾」と題した研
究発表を行ったことがあり、また、平成14年(2002年)春、拓殖大学が、第3代
学長の後藤新平と学監として後藤を助けた新渡戸稲造の精神を受け継いでもらい
たいと「国際協力・国際理解 作文コンクール」を開催した以外、寡聞にして知
らない。
 その点では逆に、台湾の方が早くに行っている。1999年(平成11年)5月22日、
台南市において、台湾の(財)現代文化基金会と日本の(財)新渡戸基金の共催によ
り「後藤新平・新渡戸稲造事績国際シンポジウム」を開催している。パネリスト
は、日本側が佐藤全弘・大阪市立大学名誉教授、内川永一朗・(財)新渡戸基金事
務局長、台湾側が李永熾・台湾大学教授、呉密察・台湾大学助教授の4人だった。
 また、「いつの日か後藤の銅像を公園に置こうと思っていた」という奇美実業
創業者の許文龍氏が後藤新平の胸像を作ったのは、それからのさらに5年もさか
のぼる1994年(平成6年)10月のことだ。後藤の孫の健蔵氏から、台湾民政長官
時代の写真を借りて4つの胸像を作った。許文龍氏は1998年(平成10年)6月、
後藤の胸像を健蔵氏に贈り、健蔵氏が「私蔵しておくよりも、記念館に置いて多
くの来館者に見ていただいた方がいい」と、許氏の承諾を得て、その8月に後藤
の故郷、岩手県水沢市にある後藤新平記念館に寄贈したのだった。
 許文龍氏は、日本に贈った理由を「後藤先生が台湾に残した業績を思い起こ
して、(日本人に)戦後失った民族の誇りを取り戻してほしいのです」と語って
いる。奇美博物館にある後藤新平の胸像には「台湾が大陸や東南アジアより半世
紀も早く工業化し、今日の繁栄を築くことができたのは、後藤先生の貢献が大き
い」と説明書が添付してある。
 今回のシンポが、台湾のシンポや許文龍氏などの業績を踏まえて行われるのか
どうかは分からない。どのような内容になるのか、大いに楽しみである。
 なお、後藤新平の略歴や記念館に関しては下記のホームページをご参照いただ
きたい。                           (編集部)

 後藤新平の略歴
 http://www.city.mizusawa.iwate.jp/htm/roman/mr05701.html
 後藤新平記念館
 http://www.city.mizusawa.iwate.jp/shinpei/


後藤新平生誕150周年記念大企画
「後藤新平の全仕事」発刊記念シンポジウム 今、なぜ後藤新平か?

■日  時  2004年11月27日(土)(開場:13時 開会:13時半
■会  場  東京大学本郷キャンパス・安田講堂
■入 場 料  一般=2000円 学生=1000円
■問題提起
 新村  拓(北里大学一般教育部教授)「後藤新平の衛生思想」
 御厨  貴(東京大学先端科学技術研究センター教授)「政治・外交からみた
       後藤新平」
 青山やすし(明治大学公共政策大学院教授)「後藤新平と都市計画」
■コメント
 鶴見 俊輔(哲学者)「祖父・後藤新平」
 加藤登紀子(歌手)「父とハルピン学院」
 佐野 眞一(作家)「メディアと後藤新平」
 原田 勝正(和光大学名誉教授)「日本鉄道史のなかの後藤新平」
■司 会  粕谷一希(評論家、都市出版相談役)

■申し込み  藤原書店内 実行委員会事務局
       TEL:03-5272-0301
■主  催  「後藤新平の全仕事」実行委員会
■後  援  藤原書店/日本放送協会
■協  賛  東京電力/JR東日本/JR東海/NTTドコモ(予定)


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