10ヵ国408点の冷凍食品抜き取り調査を続けていた台湾の徹底ぶり

10ヵ国408点の冷凍食品抜き取り調査を続けていた台湾の徹底ぶり

 昨年11月、中国では、輸入された冷凍食品の包装などから次々と新型コロナウイルスが検出されたというニュースが出回った。

 当時、日本経済新聞(11月19日付)は「ドイツからの豚肉、インドのイカからウイルスが検出された」と伝え、11月30日付の時事通信も「アルゼンチン産牛肉(江蘇省南京市)、ブラジル産牛肉(武漢市)、マレーシア産タチウオ(山東省臨沂市)…。輸入冷凍食品の主に包装からコロナウイルスを検出したとの発表が11月だけでも30件近くに上る」「6月に北京市で広がった感染『第2波』については、市の研究員らが『卸売市場で処理された輸入冷凍サーモンが感染源だった可能性が極めて高い』との分析結果を発表。10月に山東省青島市の病院で発生した集団感染では、入院していた青島港の貨物作業員2人が扱っていた輸入冷凍タラの包装から『生きた』ウイルスが検出されたという」と報じていた。

 ただ、中国の感染対策を称賛していた世界保健機関(WHO)が冷凍食品からの感染に懐疑的だとして「11月27日の記者会見で、中国メディアの質問に『中国が発生源でないというのは不確かな推測だ』と答え、海外から中国にウイルスが流入したとの見方にくぎを刺した」とも報じていた。

 しかし、中国は12月に入ってからも「山東省でも4日に行った検査でアルゼンチンから輸入した冷凍牛肉の包装の外側から」検出され、武漢市でも「6日、市内の物流センターで輸入食品を対象に検査を行ったところ、ブラジルから輸入した冷凍豚肉とウルグアイから輸入した冷凍牛肉の包装から」(12月7日「日テレニュース」)検出されたと伝えられていた。

 どうもうさん臭さがつきまとう中国側の発表だった。発生源は中国ではなく、アルゼンチンやブラジル、マレーシアなど外国と言って「責任転嫁」を図ろうという意図が隠れているような感触だった。

 ただ、WHOはじめブラジルやアルゼンチンなどが冷凍食品の検査をしたという続報は寡聞にして知らない。

 なんと驚いたことに、台湾がその検査をやっていたという。「昨年11 月から今年1月末にかけて、10カ国から輸入された肉や魚介の冷凍食品408点を抜き取り調査」していたというのだ。

 当然のことだろう。台湾でも冷凍食品を輸入しているわけだから、その包装などに新型コロナウイルスが付着していれば感染源となる。

 しかし、2月2日、中央感染症指揮センターは「米国や日本、スペイン、チリ、ベトナムなどの冷凍食品の包装の外側と内側で、消毒前と消毒後のサンプルを採取し検査。中国のものも調べたが、いずれからもウイルスは検出されなかった」と発表、今後も調査を続ける方針を示したという。

 なんという徹底ぶりだろう。凄みさえ感じさせる粘り腰の台湾だ。

 日本にも冷凍食品は輸入されている。中国が発表したように新型コロナウイルスが包装などに付着している可能性があるのなら、検査をしてもよさそうだが、検査をしたという報道はなかったようだ。

 WHOには武漢での調査も結構だが、冷凍食品に果たして新型コロナウイルスが付着しているのか、独自調査で結論を出してもらいたいものだ。

—————————————————————————————–輸入冷凍食品、コロナ「陰性」 10カ国、400点超を抜き取り調査【中央通信社:2021年2月2日】

 (台北中央社)中国で輸入の冷凍食品から新型コロナウイルスが相次いで検出されたと報告されているのを受け、衛生福利部(保健省)食品薬物管理署は昨年11 月から今年1月末にかけて、10カ国から輸入された肉や魚介の冷凍食品408点を抜き取り調査した。その結果、いずれも陰性だったことが分かった。

 同署が2日、中央感染症指揮センターの会見で明らかにした。米国や日本、スペイン、チリ、ベトナムなどの冷凍食品の包装の外側と内側で、消毒前と消毒後のサンプルを採取し検査。中国のものも調べたが、いずれからもウイルスは検出されなかった。

 同センターの陳時中(ちんじちゅう)指揮官は、新型コロナが冷凍食品を介して広がることを裏付ける証拠はまだ確認されていないと説明。今後も調査を続ける方針を示した。

(張茗喧、陳偉?/編集:楊千慧)

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