NHKに問う! 特設サイト掲示名「中国・台湾の状況」とはどういうことか

 NHK NEWS WEBでは特設サイト「新型コロナウイルス」を設け、日々、感染拡大が続く武漢肺炎こと新型コロナウイルス「「COVID(コヴィット)19」に関する情報を提供している。

◆NHK NEWS WEB:特設サイト「新型コロナウイルス」 https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/?utm_int=detail_contents_news-link_001

 このサイトのメニューバーの「最新ニュース」や「私たちはどう行動する」「新型ウイルスの特徴は?」の下には、ニュース記事を掲載するメニューバーとして「すべて」「日本では」「クルーズ船」「経済影響」などがあり、その中に「中国・台湾の状況」というメニューバーがある。

 「中国・台湾の状況」をクリックしてみると、本日(2月23日)の記事は「中国 武漢封鎖から1か月 住民の厳しい外出制限続く」「新型ウイルス 中国で新たに96人死亡 死者2441人に」などで、記事はすべて「中国」だけのようだ。

 2月17日の「集団感染のクルーズ船 各国はチャーター機派遣 対応急ぐ」でも、アメリカ、オーストラリアとともに台湾が別項目で取り上げている。他の記事も、中国と台湾を明確に分けて掲載している。

 さらによく分かるのは、この「中国・台湾の状況」のバーには「新型ウイルス 中国と日本以外の感染」とする記事があり、 国や地域別では感染者が多い順に、韓国、シンガポール、香港、イタリア、タイ、イラン、台湾、マレーシアと挙げていることだ。

 この特設サイトの「中国・台湾の状況」で最初に出てくる記事は1月20日の「新型ウイルス肺炎 中国深センでも感染を確認 中国保健当局発表」で、それ以降を丹念に見てゆけば、確かに台湾のことを取り上げたものがないわけではない。1月21日の「新型ウイルス肺炎 台湾でも1人の感染を確認」が最初の台湾の記事で、それ以降、2月16日の「新型ウイルス 台湾で60代男性死亡 感染者の死亡は台湾で初」まで9本の記事を確認できた。

 しかし、1月20日から2月23日まで300本を超える記事のうち(編集子が数えた本数は315本)、台湾はたかだか9本にすぎない。台湾の記事は3%にも満たない。これで「中国・台湾の状況」という掲示名は妥当なのだろうか。内容を反映した掲示名ではないことは明らかで、はなはだ疑問だ。

 そこで、なぜこのメニューバーの掲示名を「中国・台湾の状況」としているのか、NHKふれあいセンターに電話をかけて疑問を質してみた。すると「これまで放送したものを記事として振り分けている」との返答だった。しかし、「中国・台湾の状況」は中国に関する記事がほとんどであることを告げると、「そういうことになっていますので、報道担当者に伝えますから後はメールで送っていただきたい」とのことだった。

 色よい返答は期待していなかった。窓口嬢の対応はこんなものだろう。メールで問い合わせるしかあるまい。

 実は、NHK NEWS WEBの特設サイト「新型コロナウイルス」のメニューバーに「中国・台湾の状況」という掲示名があるのを知ったのは、全日本台湾連合会がNHKに抗議文[「台湾」と「中国」を併記するな!]を送ったことによる。

 掲示名に中国と台湾を併記していることで、全日本台湾連合会が憂慮するように「まるで台湾も中国の一味として、このような危険なウイルスを世界に撒き散らしているかの様に」受け取られかねない。ましてや、記事の90%以上が中国で、台湾の記事は3%にも満たないのだから不適切な掲示名だ。この抗議文を別掲でご紹介するとともに、皆さまからもNHKに問合せなどをしていただきたい。

◆NHKふれあいセンター(ナビダイヤル) 0570-066-066

◆上記ナビダイヤルをご利用になれない場合 050-3786-500

◆NHK・番組へのご意見・お問い合わせメールフォーム https://cgi2.nhk.or.jp/css/mailform/mail_form.cgi

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