5月20日からはじまる頼清徳総統の新政権の人事は、4月10日、頼清徳氏が記者会見を開き、新政権の首相に当たる行政院長に卓栄泰氏(元民進党主席、元行政院秘書長)を起用することを明らかにした。
その後の内閣人事は卓栄泰・次期行政院長が同日に鄭麗君・元文化部長を副院長に発表したことを第1弾に、4月23日の第5弾まで五月雨式に発表された。
最後の第6弾となる外交と国防、国家安全保障に関する主要人事は4月25日、頼清徳氏自ら外交部長に林佳龍氏(現・総統府秘書長)、国防部長に顧立雄氏(現・国家安全会議秘書長)などが就くことを発表した。
蔡英文政権でもほとんどが主要閣僚をつとめた顔触れから、頼新政権は蔡英文政権の路線を踏襲する意向であることを改めて印象づけている。
頼清徳氏も「今回、起用した国家安全保障チームのメンバーは時宜を得た人選であるだけでなく、様々な能力を備えている。
まず、彼らは分野を跨いだ専門知識と経験を有しているため、直ちに軌道に乗ることが可能だ。
シームレスにつながり、国家の前進を着実に推進することができる。
2つ目は、心が通じ合い、互いに助け合うことができることだ」(台湾国際放送)と述べ、即戦力の高い安定感ある内閣と位置づけている。
・外交部長 林佳龍(現・総統府秘書長)・国防部長 顧立雄(現・国家安全会議秘書長)・大陸委員会主任委員 邱垂正(現・海峡交流基金会副董事長)・国軍退除役官兵輔導委員会主任委員 厳徳発(前・国防部長)・国家安全会議秘書長 呉[金リ]燮(現・外交部長)・総統府秘書長 潘孟安(前・屏東県長)・海峡交流基金会董事長 鄭文燦(現・行政院副院長)・国家安全局局長 蔡明彦(留任)
外相に林佳竜氏、国防相に顧立雄氏=来月発足の新内閣【中央通信社:2024年4月25日】https://japan.focustaiwan.tw/politics/202404250001
(台北中央社)来月20日に総統に就任する頼清徳(らいせいとく)副総統は25日、卓栄泰(たくえいたい)氏率いる新内閣の第6弾人事を発表した。
外交部長(外相)に林佳竜(りんかりゅう)総統府秘書長、国防部長(国防相)に顧立雄(こりつゆう)国家安全会議秘書長、大陸委員会主任委員に邱垂正(きゅうすいせい)海峡交流基金会副董事長(副会長)、国軍退除役官兵輔導委員会主任委員に厳徳発(げんとくはつ)前国防部長をそれぞれ起用する。
また、安全保障政策に関する総統諮問機関、国家安全会議秘書長に呉[金リ]燮(ごしょうしょう)外交部長、総統府秘書長に潘孟安(はんもうあん)前屏東県長、対中交渉窓口機関のトップ、海峡交流基金会董事長(会長)に鄭文燦(ていぶんさん)行政院副院長(副首相)を充てる人事や国家安全会議直属の情報機関、国家安全局の蔡明彦(さいめいげん)局長の続投も発表された。
台湾では外交、国防、両岸(台湾と中国)関係など国の安全に関わる施策の方針を決めるのは行政院長(首相)ではなく総統だ。
(編集:羅友辰)
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