【9月26日 台湾週報】
9月26日、日本の衆参両院本会議で、安倍晋三・自由民主党総裁が第90代首相に指名さ
れた。陳水扁総統は同日その知らせを受け、外交部から台北駐日経済文化代表処を通じて
安倍新首相に祝電を送り、祝福と歓迎の意を表明した。祝辞の内容は以下の通りである。
安倍首相閣下:
閣下が本(2006)年9月26日に、貴国首相に栄任された旨をお聞きし、すでに祝電をお送
りしましたが、ここに改めてわが国駐日代表処の許世楷代表に託して本書間を直接閣下に
お届け致し、衷心よりお祝い申し上げるとともに、台日の両国関係に対し高い関心を持っ
ていることをお伝え致します。
閣下がこのほど大任を担われ、過去半世紀で最年少の首相となられましたことは、閣下
の長年にわたる政治に関わるうえでの真摯で勤勉な姿勢と実績、またみずから提案された
「美しい国、日本」の展望が、貴国の国民に十分に受け入れられたことを示すものであり
ます。閣下の優れたリーダーシップのもと、貴国がさらなる進歩と繁栄に向かわれること
を確信しております。ここに改めて書簡を差し上げ、日本と台湾の協力関係が将来ますま
す密接で強固なものとなるよう期待してやみません。
閣下のますますのご活躍とご健勝、貴国のご繁栄を祈念致します。
中華民国(台湾)総統 陳水扁
民国95(2006)年9月26日
一方、総統府は同日、安倍首相の就任を受けて記者説明会を行ない、台日関係は非常に
良好であるため陳総統がみずから祝電を送ること、また陳総統は小泉純一郎・前首相を台
湾に招待したい意向であることを明らかにした。
【総統府 2006年9月26日】
小泉前首相の訪台招請
【9月27日 共同通信】
【台北27日共同】台湾の陳水扁総統は27日、日本の新幹線システムを導入して10月末に
も運行開始予定の台湾高速鉄道(新幹線)の開通式典に招待する書簡を小泉純一郎前首相
に送った。総統府が発表した。
小泉前首相が訪台すれば、中国が反発するのは必至で、安倍晋三新内閣の課題である対
中関係の改善にも影響を与えそうだ。
陳総統は書簡で、前首相の在任中の功績をたたえるとともに「台湾高速鉄道は貴国が初
めて新幹線技術を輸出した成果だ。協力に心から感謝し、開通式典に招きたい」とし、来
台時の小泉前首相との会談にも期待を表明した。