湖、蓼科高原など観光資源が豊富な諏訪地方有数の市だと言われている。
この茅野市には4つの中学校(北部中学校、永明中学校、長峰中学校、東部中学校)があり、早
ければ来年1月にも台湾・高雄市の4つの中学校と姉妹校を結ぶと、地元紙の「長野日報」が伝えて
いる。
文部科学省によれば、日本の中学校で台湾の中学校と姉妹提携しているのは公立:2校、私立:
13校、国立:1校の16校(平成23年度調査)。オーストラリアの162校やアメリカの145校に比べれ
ば格段に少ない。韓国の78校、中国の68校にも及ばない。
しかし、本誌で何度かお伝えしたように、高校生の修学旅行先では韓国の20,833人には及ばない
ものの、台湾へ行く生徒数(12,762人)は中国(9,312人)よりと多くなっている。
中学校の修学旅行も同じだ。オーストラリアの5,216人やアメリカの2,989人、また韓国の1,684
人には及ばないが、台湾へは384人で、中国の270人を上回っている。
文部科学省は間もなく平成25年度の調査結果を発表する。台湾への修学旅行数は高校、中学とも
韓国に肉薄しているか、上回っているものと予想される。発表があり次第、お伝えしたい。
ちなみに、お茶の水女子大学名誉教授でエッセイストの藤原正彦氏は台湾に縁が深い。その母で
作家の藤原ていは、この茅野市の出身だという。
茅野市 台湾高雄市の交流中学決まる 来年1月にも姉妹校締結
【長野日報:2014年11月28日】
茅野市が進める台湾高雄市との中学生教育交流事業で、市教育委員会は27日、市内全4中学校の
交流相手となる高雄市の中学校4校が決まったと明らかにした。早ければ来年1月にも茅野市で姉妹
校の締結式が開かれる可能性がある。市教委は、交流に対する高雄市の熱意が「想像以上に高まっ
ている」として、締結に向けた準備を早急に整える必要を強調した。
市教委によると、交流の実績がある新興高級中学校と五福国民中学校に加え、国昌国民中学校と
光華国民中学校が交流に名乗りを上げた。茅野市側の依頼に応えたもので、高雄市政府ナンバー2
の范巽緑顧問は、姉妹校締結に向けて中学校4校の校長に来年1月の訪日を指示したという。
他方で、具体的な調整はこれから。姉妹校の組み合わせを決めたり、締結書の作成に向けた交渉
を高雄市と進める必要がある。歓迎レセプションの準備も求められるという。市教委は「教育委員
会だけでは対応が難しい場面、予算が急きょ必要になることも考えられる」と指摘する。
姉妹校の締結に向けては、茅野市の教育委員や教職員ら13人が18〜21日に訪台し、高雄市の学校
視察や政府関係者との会談を通じて、調整を進めた。台湾視察の報告会が12月9日午後6時から市役
所大会議室で開かれる予定だ。
交流事業は昨年5月、教育旅行誘致で訪台した柳平千代一市長が政府関係者の要請を受けて事業
化。今年2月に中学生16人を初めて台湾に派遣し、8月には高雄市の学校関係者を招へいした。英語
教育の充実や国際感覚の醸成を目的に掲げている。
27日の市教委定例会で、吉田一委員長は「英語教育で茅野市は一歩も二歩も高雄市に遅れをとっ
ている。生徒のひたむきな姿勢にも感銘を受けた。熱烈な歓迎を受けて『いい加減な対応はできな
い』『(交流を)ちゃんとやらないといけない』と思った」と、訪台の感想を語った。