ちなみに、郭仲煕氏は2015年8月1日付で台北駐日経済文化代表処の顧問から副代表に就任していた。
また、日本との外交関係では大物として知られる蔡明耀氏は昨夏、外交部を退任していたが、復帰するかたちとなった。昨年10月末に役員・支部長訪台団でお会いしたとき「台日関係に必要とあらば、いつでも受ける」と話していたが、それが現実となった。日台関係者も大歓迎しているだろう。下記に3氏のプロフィールをご紹介したい。
郭仲煕(かく・ちゅうき)1956年、台湾・彰化県二水郷生まれ。1979年7月に中国文化大学日本語学科を卒業後、1983年4月に筑波大学に留学し1986年3月卒業。1990年7月、台湾外交部入部。台北駐日経済文化代表処三等書記官(1994/1〜2000/1)外交部アジア局日韓課課長(2000/7〜2005/1)、台北駐日経済文化代表処一等書記官(2005/1〜2008/1)、同処政務部次長(2008/1〜2011/1)、外交部アジア局副局長(2013/12〜2015/1)、台北駐日経済文化代表処顧問(2015/1/30〜7/31)、同処副代表(2015/8/1〜2019/1)を歴任し、2019年1月、台湾日本関係協会秘書長に就任。
蔡明耀(さい・めいよう)1953年、台湾・新竹市生まれ。淡江大学東方語文学科卒業後、行政院僑務委員会に入省するも1980年に外交部入部。日本との縁が深く、台北駐日経済文化代表処の僑務部長や業務部長を歴任し、その後も外交部の日本事務会日本事務会執行長、亜東関係協会秘書長をつとめ、2009年から駐スワジランド王国(現エスワティニ王国)特命全權大使となり、2013年9月に台北駐大阪経済文化弁事処長に就任。その後、2016年1月に2度目となる亜東関係協会秘書長に就任。2017年5月、外交部主任秘書に就任。2018年8月、外交部を退任。2019年1月、台北駐日経済文化代表処副代表に就任。
張淑玲(ちょう・しゅくれい)1968年、台湾・台北市生まれ。淡江大学法学系卒業。僑務委員会委員長、外交部長、亜東関係協会会長の秘書官を歴任後、2001年に台北駐日経済文化代表処の業務部課長に就任。秘書組組長、文教組組長、政務部次長などを経て2014年に政務部部長に就任。2017年1月、亜東関係協会副秘書長に就任。同年5月、亜東関係協会から改称した台湾日本関係協会の秘書長に就任。2019年1月、台北駐日経済文化代表処横浜分処処長に就任。
————————————————————————————-副駐日代表が異動、外交部「要職に起用」【台湾国際放送:2019年1月22日】
https://jp.rti.org.tw/news/view/id/91585写真:外交部の李憲章・報道官が22日、蔡明耀氏を副駐日代表に起用する原因として経験の伝承と その専門能力を挙げている。(写真:CNA)
台湾の駐日本大使館に相当する、台北駐日経済文化代表処の郭仲煕・副代表の人事異動が急に決まりました。アフリカ南部に位置する国交国、エスワティニに駐在する蔡明耀・公使がその後を受け継ぎます。
外交部は22日にニュースリリースを発表して今回の人事異動を説明しました。外交部はニュースリリースの中で、今回の人事異動は郭仲煕・副駐日代表を別の要職に起用するためのものであってすべては規定にあっていると強調、その後任は、外交部の主任秘書、台湾の対日本窓口機関、台湾日本関係協会の秘書長などの要職を歴任した、蔡明耀氏だと明らかにしました。
外交部は、一部のメディアが今回の人事異動について事実無根で確認することのない報道をしたことについて遺憾の意を表明しました。
外交部によりますと、蔡明耀・公使は長年日本事務に携わり、日本事務に精通しており、複数回日本に派遣されたため、ずば抜けて人脈が広いです。前任のエスワティニ駐在公使が病気のため辞任した際、蔡明耀氏は定年退職したにもかかわらず、退職後の生活を犠牲にしてエスワティニに赴任しました。蔡明耀氏は経験豊かな外交官であるため、副駐日代表に起用したということです。
なお、郭仲煕・副駐日代表は、台湾日本関係協会の秘書長に転任します。同協会の張淑玲・秘書長は台北駐日経済文化代表処横浜分処の処長に転任します。