許世楷・駐日代表、台日の将来の関係を楽観視

「日本で代表を務めた4年間は一生で最も意義のある日々だった」

【5月26日 台湾国際放送ニュース】

 許世楷・日本駐在代表は台湾における政権交代により、近日中に退任すると見られ
ている。大手日刊紙『自由時報』では24日、許世楷・代表へのインタビュー内容を掲載。
許世楷・代表は2004年7月5日に着任、四年近くにわたって台湾と日本の関係促進に努め
てきた。

 許世楷・代表は、「したいことはすべてして、実現できたといえる。日本で代表を務
めた4年間は一生で最も意義のある日々だった」と述べた。任期中、もっとも大きな成
果として、台湾の観光客に対して日本政府がノービザ措置を採ったことと、台湾の自動
車運転免許証が日本政府に認められたことを挙げた。許世楷・代表は、これらの措置は
台湾の人たちに有利なだけでなく、日本の観光業にも恩恵を与えるものだとし、常に強
調している「互恵、ウィンウィン」が具現化されたものと評価。

 許世楷・代表は、現在、断交後で最も良いとされる台湾と日本の関係は2005年が転換
点だったと指摘。2005年、日本とアメリカは日米安全保障協議委員会で、台湾海峡問題
の平和的解決を促すことを共同の戦略目標に初めて盛り込んだ。日本はそれまで台湾の
安全保障についてあいまいな態度に終始しており、この共同の戦略目標は初めて具体的
な態度を示したものとして注目された。

 馬英九・総統の新政権を日本が不安視しているのではないかとの言い方に対し、許世
楷・代表は、日本側は馬英九・総統が就任前に、戦前、台湾のダム建設に尽力した故・
八田与一さんの追悼式に出席したことに注目していると指摘。また、馬英九・総統も今
月20日の就任で、日本からの祝賀団へ気を使った対応を見せているとして、このままの
状態を続ければ台湾と日本の関係は現在のレベルを維持できると述べた。

 将来の関係について許・代表は、相手を驚かせるようなことはしないで、相互信頼の
関係を築くことが最も大切だと強調、台湾と日本の共通の価値観は、かつての「反共産
主義」から今日の「自由民主の価値観」に変化しており、それに50年間にわたる特殊な
歴史的な関係と地理的な近さを加えれば、台湾と日本の関係は楽観視できると述べた。



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