に入って3日、7日、8日、10日と立て続けに世論調査の結果を発表している。
3日発表の世論調査では、蔡英文・民進党主席と馬英九・中国国民党主席の支持率は、一
騎打ちの場合は蔡氏が39.5%、馬氏が43.9%で、馬氏が4.4ポイント引き離していた。宋楚
瑜・親民党主席が出馬した場合だと宋氏が11%で、蔡氏は35.8%で3.7ポイント、馬氏は
43.3%で2.3ポイント下がり、蔡氏と馬氏の差は5.5ポイントに広がるという結果だった。
7日の発表では蔡氏が40.2%、馬氏が43.5%で、その差は3.3ポイントに縮まり、宋氏が
加わった場合は蔡:37.3%、馬:41.4%、宋:10,1%となり蔡氏と馬氏の差はやはり4.1ポ
イントに縮まっている。
8日発表の支持率では一騎打ちの場合は、その差が3.3ポイントと変わらないが、宋氏を
加えると、蔡氏と馬氏のポイントは3.5ポイントとなり、前日より縮まっている。
そして10日発表では、蔡:39・3%、馬:42%となり、その差は2.7ポイントに縮まって
いる。
また、民進党寄りとされる「自由時報」が10日に発表した世論調査では、蔡氏と馬氏の
差は0,61ポイントとなっている。下記にそれを伝える「台湾国際放送ニュース」の報道を
紹介したい。
では、その原因はというと、馬氏が10月17日に発表した中国との「和平協議」と見てい
いだろう。
馬氏はそれ以降、蔡氏らから「統一を促進する」と批判され、国民の反発も強かった。
それに輪をかけたのが中国政府による10月26日の歓迎声明で、「平和協定を締結すること
は、中華民族の全ての利益にかなう」と発表した。
馬氏は交渉開始の是非を問う住民投票を行うなどの条件提示をせざるをえなかったが、
その場しのぎの「言い訳」と受け取られたことで逆風を押し返すことができなかった。そ
れが世論調査に現れたようだ。
馬・総統と蔡英文氏の支持率が接近
【台湾国際放送ニュース:2011年11月10日】
来年1月14日に予定される次期総統選挙に立候補する与党・国民党の公認候補の馬英九・
総統と最大野党・民進党の公認候補である蔡英文・主席の支持率が接近している。
台湾の大手日刊紙『中国時報』が10日の紙面で報じたところによると、投票に行くと答
えた人は、回答者の91%を占めた。そのうち42%が馬英九・総統と呉敦義・行政院長のコ
ンビを、39・3%が蔡英文・主席と蘇嘉全氏のコンビを支持。9.4%は態度を明らかにして
いない。馬英九・総統と蔡英文・主席の支持率の差は2.7ポイントに縮まった。
過去7日間、蔡英文・主席の支持率は1日1%のベースで上昇、34%から39%になったが、
馬英九・総統の支持率は常に42%で推移しており、大きな波は見られない。第2野党・親民
党の宋楚瑜・主席と林瑞雄・教授コンビの支持率は11%から9%の間で推移している。
なお、大手日刊紙『自由時報』が10日に発表した支持率調査では、馬・総統への支持率
は33.58%、蔡英文・主席は32.97%、宋楚瑜・主席は11・17%。馬・総統と蔡英文・主席
の支持率の差はわずか0.61ポイントとされている。