米国から上下両院議員ら13人が輸送機C40で台湾を訪問

 10月9日夜、米国議員団13人が米軍輸送機C40−Aでマニラから台湾に到着した。ジョン・カービー国防総省報道官は記者会見で米議員団が米軍機で訪問したことを明らかにしたものの、訪台した議員名は明らかにしなかった。

 一行には共和党上院議員のマイク・リー氏、ジョン・コーニン氏が含まれ、また米軍幹部も含まれていると報じられ、宮崎正弘氏は「上院議員4名、下院議員2名、合計6名の議員団だった」「団長格はジョン・コーニン米上院議員、トミー・ツバレル議員ら(女性議員一名を含む)」(宮崎正弘の国際情勢解題)と伝えている。

 産経新聞は、米議員団の訪台目的について「蔡英文政権との間で台湾の国際社会への参加促進や対中抑止策について意見交換するとみられる」「欧州諸国からの議員訪問が相次いでいることを受け、米議会としても積極的な台湾支援の姿勢を示すことで、より明確な台湾関与をバイデン政権に求めると同時に、中国の威圧的な行動を牽制(けんせい)したい考えとみられる」と報じている。

 それにしても、米議員団の突然の訪台には驚かされたが、それを明らかにした国防総省のカービー報道官の「議員が軍機で移動するのは珍しいことではない」「議員団訪問は全く定期的なもので、今年に入って2回目だ。異例のことではない」「(訪台は)歴代政権や民主・共和両党が支持してきた台湾関係法に基づく米国の義務に沿ったものだ」としれっと受け答えする様に、中国側もお株を取られたような感じで受け止めたのではないだろうか。

 バイデン政権発足直後、カービー報道官が記者会見で「われわれには台湾の自衛を支援する義務がある」と堂々と述べたことを思い出した。バイデン大統領の「われわれはそうする(台湾を防衛する)責務がある」(10月21日、CNNテレビ)に通じる発言だった。

—————————————————————————————–米議員団 軍用機で訪台 国防総省認める 中国は反発【産経新聞:2021年11月10日】

 【ワシントン 渡辺浩生】台湾メディアなどによると米上下両院の議員団が現地時間9日夜、台北を訪問した。

 米国防総省のカービー報道官は9日の記者会見で、米議員団が米軍機で訪問したことを明らかにした。中国側は戦闘準備をちらつかせ強く反発。米議会では米国の台湾関与の強化を求める声が超党派で高まっており、蔡英文政権との間で台湾の国際社会への参加促進や対中抑止策について意見交換するとみられる。

 台湾海峡を管轄する中国人民解放軍東部戦区は9日、米議員団の訪問を念頭に、台湾海峡に向けて「戦闘準備のパトロール」を行ったと発表した。

 これに対し、カービー報道官は、一行は国防総省の派遣団ではないとしたうえで「議員団訪問は全く定期的なもので、今年に入って2回目だ」と説明した。

 米軍機が輸送したことについても「珍しいことではない」と主張。一行の訪問は「歴代政権や民主・共和両党が支持してきた台湾関係法に基づく米国の義務に沿ったものだ」と強調し、中国側に挑発の沈静化を求めた。

 米連邦議会からは今年6月、上院の超党派議員団が米軍輸送機で訪問先の韓国から台北入りし、新型コロナウイルスのワクチン供与を発表、蔡英文総統とも会談した。

 米誌ニューズウィーク(電子版)などによると、今回の議員団は米軍輸送機C40−Aでマニラから到着。一行は13人で、共和党上院議員のマイク・リー氏、ジョン・コーニン氏の名前が挙がっている。

 中国による台湾の武力侵攻の危険が現実味を増しているとして、バイデン政権はインド太平洋の同盟・友好諸国と連携して対中抑止戦略の整備を急いでいる。同時に台湾の国連機関への参加後押しも表明した。

 蔡氏は今月、米CNNとのインタビューで米特殊部隊が訓練目的で台湾に駐留していることを認めたうえで、台湾有事の際の米国の支援に強い信頼感を表明している。

 今回の米議員団も米台間で深まる交流や、欧州諸国からの議員訪問が相次いでいることを受け、米議会としても積極的な台湾支援の姿勢を示すことで、より明確な台湾関与をバイデン政権に求めると同時に、中国の威圧的な行動を牽制(けんせい)したい考えとみられる。

※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。


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