県知事や交通大臣なども参列して高尾と嘉義で盛大に第3回桜植樹式

充実した桜植樹式とお花見ツアー 新竹の河津桜を堪能!

 3月2日、今年で3回目となる「桜植樹式とお花見ツアー」(38名参加)から無事帰国
しました。

 高雄・澄清湖と嘉義県・奮起湖で行われた植樹式典には県知事や台湾政府の交通部長
(国土交通大臣)、担当局長、国会議員などの要人も参列して、台湾側の期待をひしひ
しと感じさせる充実したイベントとなりました。もちろん、昨年同様、それぞれに立派
な記念碑も建立されていて、桜募金の篤志者34名のお名前が刻んでありました(下記参
照)。

 いささか長いレポートになりますが、いかに充実した桜植樹式典だったかお察しいた
だければ幸いです。

 先にお知らせしましたように、今年はすでに1月末、台湾の受け入れ先である李登輝
之友会(黄崑虎総会長)に1,100本(日本李登輝友の会:1,000本、育桜会:100本)の
河津桜の苗木を届けてあり、嘉義県の鹿寮隔離苗圃に仮植えされて順調に育っていま
す。

 今年は台湾の228記念日である2月28日が高雄で行われる植樹式の前日だったこと
で、228のイベントが高雄で行われることを見込んで本隊は27日から出発しました。

 ところが、その後、大規模なイベントは台北市だけと判明。そこでせっかく高雄まで
足を延ばすのだったら、高雄には許昭栄さんという私どももお世話になっている日本語
世代の方が旗津(きしん)につくった「戦争と平和公園」もありますし、隣県の屏東に
は屏東李登輝之友会があります。また昨年3月から4月、本会も協力して、台湾屏東県政
府文化局の招聘により同県各地に滞在した9人の日本人クリエイターが、その成果を持
ち寄って年末に「MYPINGTUNG─屏東で暮らした9人のまなざし展」を開いた
関係もあります。さらに、なかなか行けない鵝鑾鼻(ガランビ)には大東亜戦争で戦歿
した日本人を丁重にお祀りしている潮音寺もあります。

 そこで、本隊は29日からの本番前に高雄や屏東を訪問することにして、2月27日午前9
時40分の成田発便で高雄に向かいました。

■高雄・屏東(2月27日・28日)

 2月27日午後2時半、予定通り高雄空港に到着した一行は宿泊先の高尾国賓大飯店にチ
ェックインすると、ホテルで合流した許昭栄さんに案内されて旗津(きしん)に向かい、
台湾海峡に面した3,800坪もある「戦争と平和公園」内に建立された慰霊碑に参拝。

 ここには「台湾無名戦士記念碑」や「第二次大戦俘船記念碑」も併せて建立されてい
て、許昭栄さんや一緒に活動されている方からそれぞれの由来や今後の建立計画などの
説明を受けました。

 28日は屏東李登輝之友会の王海生顧問(本会会員)や葉輝雄総幹事などがバスに同乗
して、池上文庫、潮音寺などを訪問しました。鵞鑾鼻(がらんび)岬に建立されている
潮音寺では屏東県政府の陳淑倩文化副局長と秘書の曽美玲さんが待っていて、共に参拝。
この訪問の模様は「民衆日報」でも詳しく報道されています。

・池上文庫
 http://www.a-eda.net/asia/ikegami.html
・潮音寺
 http://www5f.biglobe.ne.jp/~kokumin-shinbun/H15/1505/1505059repair.html

 一行はこの後、マグロで有名な東港で昼食を摂り、今度は屏東熱帯農業博覧会の会場
へ。さまざまな種類の瓜、瓢箪、かぼちゃなどの蔓(つる)を天井にはわしてアーチ状
にした延々と続く通路を見学したり、本当においしいナツメや蓮霧、焼き芋などをご馳
走に。お蔭でお腹はいっぱいのままホテルへ戻りました。ホテルで育桜会(松前孝廣理
事長)などの第二陣と合流して夕食。

■高雄・澄清湖の植樹式(2月29日)
 高雄県政府HP http://www.kscg.gov.tw/tw/home/index.aspx

 この日から前日遅くホテルに入られた黄崑虎総会長ら李登輝之友会一行と合流しまし
たが、出発前にホテルの近くの公園に一昨年建立された228記念碑を有志6名で見学。

 いよいよ桜植樹式ツアーの本番です。澄清湖へ行く前に、昨年12月に7本の河津桜を
移植した高雄日本人学校に立ち寄り、順調に育っている様子を見るとともに、矢木信夫
校長やここで合流した日本交流協会高雄事務所の神戸浩道所長らと歓談。

 先に矢木校長から黄崑虎総会長宛の感謝の手紙を本誌でも紹介しましたが(本誌2月
23日、第708号)、矢木校長も子供たちも、熱帯の高雄に日本の桜が咲いたことに大感
激で、すでにこのことを伝え聞いた台北や台中の日本人学校からも問い合わせが来てい
るそうです。

 この後、一行は植樹式を行う澄清湖へ。式典会場はスピーチ会場と植樹式典会場の2
つに分かれていて、スピーチ会場には楊秋興・高雄県長、林仁益・高雄市副市長、神戸
浩道・日本交流協会高雄事務所長などの要人も参列。スピーチの前に、黄崑虎総会長、
柚原正敬・本会事務局長、松前孝廣・育桜会理事長、楊県長、林副市長、梶原等・山梨
李登輝友の会支部長、紀伊進・熊本李登輝友の会支部長らが来賓として紹介され、続い
て桜植樹の意義についてそれぞれスピーチ。報道陣も多数駆けつけて取材していました
(下記「中央通信社」記事参照)。

 次に植樹式典の会場に移動。ここにはすでに昨年12月末に30本の苗木が植えられてい
て、新たに170本の苗木を植樹。

 来賓によるテープカットで現れた記念碑には篤志者の名前が刻まれ、参加した崎谷秀
彦・本会理事(亜東親善協会専務理事)や山梨李登輝友の会の市川守正、宮沢芳蔵両会
相談役、内田公幸同事務局長、安里政芳、茅野幸雄の各氏も感慨深げでした。

 その後、一行は昼食後、台南県善化鎮にある台南ランタンフェステバルの会場へ。こ
こでは蘇煥智・台南県長や顔純佐副県長が私どものためにわざわざ挨拶に訪れ、ランタ
ンフェステバルについてご説明いただきました。その上、顔純佐副県長が説明役として
同行していただいたのには恐縮しました。

 ただ、南国台湾、それも熱帯の台南が寒波のために10度ほどしか気温が上がらず、92
ヘクタールもの広い会場を吹き抜ける冷たい風にはいささか閉口しました。

 ランタン会場を後にした一行は黄崑虎総会長のご自宅へ。四合院造りという豪奢な邸
宅では昨年も夕食をご馳走になりました。今年もおいしい台湾料理と紹興酒で冷えた体
もポカポカになり、黄総会と夫人が日本の演歌などを歌って盛り上げていただき、一行
の喉自慢の方々も歌いつつ夜は更けていきました。

■嘉義・奮起湖(3月1日)
 嘉義県政府HP(日本語) http://www.cyhg.gov.tw/japanese/index.htm

 この日は、昨日とは打って変わって台湾らしい暖かさの中、第二の植樹会場の嘉義県
・奮起湖へ。奮起湖は阿里山森林鉄道の沿線ですが、せっかく阿里山まで来たのに森林
鉄道の旅を満喫してもらいたいという台湾側の計らいで終点手前の阿里山駅まで行き、
杉とヒノキが群生する様を見ながらたっぷりと旅情を味わいました。

 帰りは奮起湖駅で下車し、国道18号線沿いに設けられた会場へバスで移動。

 すでに会場には、台湾政府から蔡堆・交通部長(国土交通大臣に相当)、頼瑟珍・観
光局長、陳晋源・公路総局局長、張花冠・立法委員(国会議員に相当、女性)などが到
着していました。陳明文県長は夕食会から参加とのことで、林副県長が代理出席。

 まず来賓として黄崑虎総会長が挨拶、続いて張立法委員、松前育桜会理事長、柚原事
務局長、蔡交通部長の順にスピーチ。ここでは、国道沿いに寄贈された300本の河津桜
を植えて桜の名所にする予定だそうで、張花冠・立法委員が「もっともっと桜を寄贈し
てもらいたい」と会場を笑わせ、和やかな雰囲気のうちに植樹式に移りました。

 通訳は日本でもすでにおなじみの王良原さん(東海大学助教授、台湾李登輝学校二期
生)が担当しましたが、ちなみに王良原さんは屏東でご一緒した王海生さんのご子息で
す。

 その後、夕食会の会場へ。マグロなどの海鮮料理で有名だという「山鮪珍」という会
場には県政府や地元関係者などを含め80名ほどが参加。陳明文県長も駆けつけて、にぎ
やかな一夜となりました。

■新竹の桜(3月2日)

 いよいよ本日が最終日。この日も台湾らしい暖かい陽射しに恵まれ、絶好の花見日和
となりました。

 前日は夕食会の後、嘉義駅から台湾版新幹線で新竹へ移動し、夜10時近くに宿泊先の
新竹中信大飯店に入りました。今日が最終日だということで、前夜は外へ出たり、それ
ぞれの部屋で酒を酌み交わしたり、大いに盛り上がったようです。

 ホテルから遠くない新竹市立公園へバスで向かうと、隣接する新竹ガラス工芸館前で
は新竹李登輝之友会(張震天会長)や新竹市政府関係者が歓迎の横断幕で迎えてくれま
した。

 バスからは満開に咲いた桜の木が3本見えたので一同大感激したのですが、なんとこ
の桜木の花びらはガラスでつくった桜木。しかし、ガッカリしたのも束の間、ガラス細
工の桜木のわきには本物の河津桜がしっかりと植えてあり、新竹の特産であるガラスで
桜の花びらをつくり、その花びらは夜になると光るという説明を受け、新竹市の力の入
れように一同は感激を新たにした次第でした。

 これまで桜木を育ててきて、私どもとも打ち解けた間柄となった楊根藤・常務理事や
洪日盛さんなどに公園内を案内されつつ、平成15年に育桜会が贈った桜木がしっかりと
根を張って成長した様子を見学しました。すでに花は散りかけていましたが、まだ咲き
誇っているものも数本ありました。

 途中からは林政則市長も参加し、姉妹提携している岡山市との交流の模様を展示して
いる姉妹館を自ら案内していただき、さらには昼食会もご一緒していただきました。

 この昼食会には、なんと台北から「老台北」こと蔡焜燦先生(台北市李登輝之友会名
誉会長)が駆けつけられ、一同が感激をさらに深めたのは言うまでもありません。いさ
さか体調を崩されていたと仄聞していましたので、張りのある声でお元気に挨拶される
様子を拝し、安堵いたしました。蔡先生の周りには人垣ができ、記念撮影の順番待ちと
なる状態でした。

 その後、一行は桃園国際飛行場に向かい台湾を後にしましたが、台湾側の桜に対する
力の入れ方を肌身に感じ、改めて桜が結ぶ日台の絆をかみしめた次第です。

 以前、本誌で台湾中央放送局国際放送に勤め、台湾歌壇運営委員や友愛会会員の三宅
教子さんがつくられた歌をご紹介しました。その中に、下記のような歌がありました。

  これよりは桜前線台湾を起点となすと思(も)へばうれしも

 日本の桜ももう間もなく開きます。日本の天気予報が台湾に咲く桜を起点に「桜前線」
予報としてくれることを切に願っています。              (編集部)


記念碑に刻銘した桜募金篤志者の方々【2006年11月〜2007年12月末 34名】

阿久澤弘、稲垣直、楊井傳枝、郭漢謀、市川守正、定松操、阿久澤澄子、安里政芳、小
田浩、尾辻せつ、塚田昭彦、柴崎千鶴子、林義久、甲府中央ライオンズクラブ有志一同、
山梨李登輝友の会有志一同、テイケイ株式会社、池栄青果株式会社、青木臣正・青木操、
菊池宏典、石井公一郎、宮城正子、中原千鶴子、五峰山松音寺、翁  文開、茅野幸雄、
都わすれ・佐藤京子、猪野愈、崎谷秀彦、!)橋佳代子、井上貴史、井貝正基、!)原廣、
鈴木正彦、小島敏男後援会


澄清湖風景區獲日育櫻會贈200株河津櫻花
【2月29日 中央通信社】

http://tw.news.yahoo.com/article/url/d/a/080229/5/ueji.html

(中央社記者陳守國高雄縣二十九日電)日本「育櫻會」與「日本李登輝之友會」以嫁女
兒的心情,贈送兩百株改良種河津櫻花,種植高縣澄清湖風景區內。日本李友會事務局長
柚原正敬表示,這次日本李友會第三次贈送櫻花,毎年贈送一千株,預計贈送一萬株,毎年
二月櫻花盛開時,能在日本媒體看到報導。

高雄縣長楊秋興、高雄市副市長林仁益也希望育櫻會、日本李友會及李登輝之友會全國總
會多贈送櫻花,吸引台灣、日本觀光客來台觀賞。

日本育櫻會、日本李友會贈送河津櫻花儀式今天在澄清湖風景區澄清樓舉行,日本育櫻會
長松前孝廣、柚原正敬、台灣李友會總會長黄崑虎、台灣自來水公司第七管理處經理謝
[土薫]煌、楊秋興、林仁益、日本交流協會高雄辦事所長神戶浩道及日本李友會三十多
位會員參加。

謝[土薫]煌致詞表示,去年十二月底經李登輝之友會全國總會協助,引進三十株改良日
本櫻花河津櫻花種植在澄清湖風景區兒童樂園邊草地,今年元月開花,很漂亮。員工有照
顧河津櫻花的經驗,相信這批櫻花種植在兒童樂園邊會!)壯,對風景區觀光有助益。

黄崑虎以日語致詞表示,這項贈送櫻花儀式很有意義,台日兩國藉由櫻花加強交流,也讓
台灣走出去。

柚原正敬表示,三十八位會員贈送這批櫻花,這次是第三次種植櫻花,每年贈送一千株,
將贈送一萬株,未來能如同黃崑虎所言,台灣充滿櫻花,這是他們的夢想。

日本李友會2005年起透過李登輝之友會全國總會贈送台灣河津櫻花,今年贈送阿里山、澄
清湖風景區。柚原正敬期盼,明年二月河津櫻花盛開時,有關櫻花盛開的報導能出現在日
本媒體上。

松前孝廣則唸了前會長九十歳的園田天光光的信,園田天光光感謝台灣獲贈單位如女兒般
照顧河津櫻花,讓櫻花生長得很好,他很想在櫻花樹下賞花,但高齡九十歳難以成行,相
信櫻花一定開得很漂亮,台日兩國交流也將更深入。

楊秋興表示,他很喜歡樹木與櫻花,上任後已在縣内種植一百四十五萬棵!)樹,也多次赴
日本賞花。這次櫻花交流很有意義,樹苗逐漸成長,也象徵台、日兩國感情越來越好,也
越芬芳。

他表示,高縣有許多美麗的地方如桃源郷藤枝、六龜郷寶來及山區,海拔高,適合櫻花生
長,還有許多土地可供種植,希望日後繼續透過櫻花交流,引進櫻花種植,促進觀光發展。

隨後,黃崑虎、松前孝廣、柚原正敬、楊秋興、林仁益、神戶浩道及謝壎煌等人到風景區内
兒童樂園邊草地為贈送櫻花解説牌掲牌,並與日本李友會成員種植櫻花後在樹苗掛上姓名
牌。