片山和之・日本台湾交流協会台北事務所代表が11月17日に着任

 日本台湾交流協会台北事務所の泉裕泰代表の後任として、元ペルー大使の片山和之(かたやま・かずゆき)氏が発表され、片山代表は17日に着任しました。  台湾は現在、総統選挙と立法委員選挙の真っただ中。台湾有事も取りざたされ、とても大事な時期の代表就任です。

 早速、台湾向けに着任の挨拶を発表していますのでご紹介します。ハーバード大学大学院では台湾の民主化をテーマに修士論文を書いたことなども紹介しつつ、「3つの使命」を大きな柱として尽力したいと抱負を述べています。

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片山和之(かたやま・かずゆき)昭和35年(1960年)5月5日、広島県福山市生まれ。1983年に京都大学法学部卒業後、外務省入省。香港中文大学、北京語言学院、北京大学に留学後、スタンフォード大学大学院、ハーバード大学大学院に留学し、修士号を取得。1987年6月に駐中国日本大使館二等書記官を振り出しに、外務省アジア局中国課首席事務官や外務省大臣官房外務報道官、内閣官房副長官秘書官、駐米日本大使館一等書記官・参事官などを歴任。駐マレーシア日本大使館公使のときにマラヤ大学大学院博士課程に留学し博士号を取得。デトロイト総領事、上海総領事、外務省研修所所長を経て、2020年7月に 駐ペルー特命全権大使に就任。2023年11月17日、駐台湾日本大使に相当する代表として日本台湾交流協会台北事務所に着任。主な著書に『ワシントンから眺めた中国』(東京図書出版会、2003年)、『対中外交の蹉跌─上海と日本人外交官』(日本僑報社、2017年)など。

—————————————————————————————–片山和之代表着任挨拶【日本台湾交流協会:2023年11月17日】https://www.koryu.or.jp/about/taipei/chief-representative/katayama/arrival-greeting/

 台湾の皆さん、こんにちは!

 本日、日本台湾交流協会台北事務所代表として台北に着任いたしました片山和之と申します。宜しくお願いします。

 台湾に赴任する前は、日本外務省で40年間余り勤務していました。その間、海外では中国に5回(留学を含む)、米国に3回(留学を含む)、ベルギー及びマレーシアに1回ずつ在勤し、直近はペルー駐箚特命全権大使を3年に亘り務めていました。この度、世界で最も親日的でかつ日本と近く且つ深い関係にある台湾に勤務する機会を得たことを大変幸運なことと喜んでおります。

 台湾勤務は初めてですが、出張や旅行でこれまで何度か訪れたことがあります。しかし最後の台湾訪問は2006年ですので、出来るだけ早くキャッチアップしていきたいと思っています。

 振り返れば1986〜87年米国の大学院に留学していた頃台湾に実質的な野党が初めて設立され、台湾の本格的民主化が始動しました。それに触発されて、東アジア研究の泰斗故エズラ・ヴォーゲル・ハーバード大学教授の下で、台湾の民主化をテーマとした修士論文を執筆した経緯があります。それから、35年以上が経過して、今、その台湾に赴任して来たことに深い感慨を覚えています。

 赴任中、次の3つの使命を大きな柱として尽力する所存です。第一に、在留邦人・日本人旅行者の安全を守り、日本企業の経済活動を促進する邦人支援業務です。第二に、できる限り多くの台湾の方々と直接交流し、「日本ファン」をもっと増やすことです。そして、第三に、私自身が台湾の社会や文化、人々のことを学び、台湾を更に深く広く理解したいと思います。是非、皆さん方の暖かい御支援をお願いします。

 2023年11月17日 日本台湾交流協会台北事務所代表 片山和之

※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。