去る5月11日から14日まで、日本李登輝友の会愛知県支部(重冨亮支部長)が念願の台
湾研修旅行を行い、重冨亮(しげとみ あきら)支部長や森藤左ェ門(もり とうざえ
もん)副支部長、唐沢康弘事務局長、服部守孝幹事ら22名が参加しました。
李登輝前総統ともお会いしたその訪台記は、たくさんの写真とともに下記の「台湾研
修ツアー写真アルバム」に掲載されています。そこで「歴史的にも日本と縁の深い『台
湾』への『敬意』と更なる協力関係の礎とならんことを参加者一同、心ひとつとするツ
アーとなりました」と報告しているように、本当に充実した訪台だったようです。
20回以上も訪台している重冨支部長(本会理事・医療法人香流会紘仁病院理事長)自
身も「これまで経験したことがなく、誠に有意義な旅行であった」と述懐しています。
その重冨支部長が「李登輝前総統にお会いしたい」と題し、長文の訪台記を「雄飛」
という新聞(山口市・鴻輝新報)の6月10日号と6月20日号に発表していますので、ご紹
介します。
本会では、支部を設立したら、まず支部として訪台して李登輝前総統にお会いするこ
とをお勧めしています。李前総統にお会いすることはなかなか難しいのですが、これま
で新潟、山梨、福岡、福島などの支部が訪台して李前総統にお会いしています。その最
大の成果は支部としての結束力が出てくることです。
今年も富山県支部や北海道支部、千葉県支部などが訪台予定を組んでいます。これか
ら訪台しようとする支部は、ぜひこの重冨・愛知県支部長の訪台記を参考にしていただ
ければ幸いです。
なお、原文は縦書きですので、読みやすくするため、漢数字は算用数字に、改行や読
点などをほどこしていることをお断わりします。 (編集部)
■愛知県支部台湾研修ツアー写真アルバム 平成19年5月11日〜14日
http://www5c.biglobe.ne.jp/~n-aichi/gyoji/gyoji_0705taiwantour_top.html
李登輝前総統にお会いしたい−支部結成以来の念願 研修旅行で実現【2】
日本李登輝友の会愛知県支部長 重冨 亮
■2日目(5月12日)日月潭観光と友愛会との交流
海交会の皆さんとともに日月潭(じつげつたん)を観光。噂にたがわぬ景勝地、コバ
ルトブルーの湖面の美しさは、沖縄の海に優るとも劣らない。
昼食後、台中で海交会の皆さんとお別れする。胡会長のみ台北まで同行。
台北へ向かう高速道路は大渋滞。聞けば、母の日のため家路を急ぐ車だそうである。
日本で母の日のために渋滞など聞いたことがないのは私だけだろうか。
予定している友愛短歌会の皆さんとの交流の時間が刻々と迫り、当支部の事務局長・
唐沢氏も気が気ではないのかしきりと電話をかけるが、結局、友愛短歌会の皆さんとの
会食に遅れること1時間半。
友愛短歌会は会員128名、歌により日本文化の奥深さを知るために設立された。3名の
会員と懇談したが、この旅行では、現在の日本人以上に日本人らしい台湾の方ばかりに
お会いする。短歌でこの方々に大刀打ちできる日本人がさて、どれだけいるだろう。
■3日目(5月13日)二・二八記念館見学と蔡焜燦先生との懇親交流
午前9時から二・二八記念館見学。元ビルマ派遣7900部隊陸軍軍人であり、新聞記者と
して二・二八事件勃発時のデモ隊を取材した経験もある蕭錦文(しょう きんぶん)氏
の説明を受ける。
弟を白色テロで槍殺され、ご自身は地獄のビルマ戦線で九死に一生を得た経験を持つ
同氏の熱弁は予定時間を大きく超えた。
午後は自由行動。私を含め行くあてもない7名は、胡会長お勧めの野柳岬を観光。新鮮
な海鮮料理を堪能し、自然の造形に驚愕する。
夕食会は蔡焜燦(さい こんさん)先生をお迎えしての宴。日本統治時代の教育につ
いてお話をして頂く。
蔡先生が教育を受けられた台中州大甲郡の清水(きよみず)公学校には、昭和10年、
新校舎落成と同時に日本に先駆けて放送設備が導入されたそうだ。数百枚購入したあら
ゆる分野のレコードの内容を、当時の校長が副読本として利用するため、活字にして『
綜合教育讀本』を発行。蔡先生は、その読本のありとあらゆるものを頭にたたきこまれ
たとのこと。
清水公学校で教育を受けた者として、何とかこの世に残したいとの思いから、その読
本を復刻されたそうである。参加者一同、その貴重な復読本を頂戴し、大いに感激した。
この夕食会には、前日に続いて皆川栄治氏が参加。同氏は台北で経営コンサルタント
会社を経営されている。当支部会員倉科氏の取り計らいにより、この研修旅行にご協力
頂くことになったのだ。
日本李登輝友の会本部事務局長の柚原氏、そして皆川氏をはじめ大勢の方々のご尽力
で、いよいよ明日こそ李登輝前総統とお会いできるということで、一同気分高揚のまま
閉会した。 (つづく)