8月14日、7月30日に身罷られた李登輝元総統の納棺と火葬の礼拝が台北市中山南路にある長老教会済南教会で行われました。火葬場に向かう途中で霊柩車は総統府の周りを一周し、李大維・秘書長や国家安全会議の顧立雄・秘書長らが総統府職員とともにお見送りしました。納骨の儀が行われるまで御骨はしばし官邸の「翠山荘」に安置されて供養されるそうです。
総統府は8月19日に葬儀に関する会議を開き、9月に予定されているという国葬の日程などを決め、その後、ご遺骨は10月に新北市五指山にある「国軍墓地」への埋葬が検討されているとのことです。
李登輝元総統は生前、遺骨は玉山に散いて欲しいという希望を述べていました。果たしてこの遺言ともいうべき願いは聞き入れられるのだろうか。
五指山(新北市汐止區車坪寮山)には嚴家淦・元総統や何應欽将軍などの軍人とともに政敵だった●柏村・元行政院長の墓所もあります。統帥権をもって三軍を率いた李登輝元総統でしたが、「台湾民主化の父」というイメージからはかけ離れている墓所のようにも思われ、最終調整会議の結論に注目しています。(●=都の者が赤)
—————————————————————————————–李登輝・元総統、8/14納棺・火葬【台湾国際放送:2020年8月14日】https://jp.rti.org.tw/news/view/id/92752
李登輝・元総統が7月30日に多臓器不全と敗血症性ショックで入院先の栄民総病院(台湾北部・台北市)でなくなり、享年97歳でした。
李・元総統の納棺及び火葬がきょう14日に行われました。李・元総統の遺体を載せた霊柩車は、午前6時40分に遺体が安置されていた台北栄民総病院から出発、納棺・火葬の礼拝が行われる「台湾基督長老教会済南教会(台北市中正区中山南路3号)」に向かいました。出発した際、栄民総病院の医療関係者は列を作って李登輝・元総統を見送りました。
納棺・火葬礼拝は14日午前10時、「台湾基督長老教会済南教会」で行われ、総統府の李大維・秘書長は、蔡英文・総統の代理として参列しました。教会ではイギリスやアメリカで行われるキリスト教の国葬に準じた儀式を行い、21回の鐘を鳴らし、李・元総統に対して最高の敬意を表しました。儀式が終わると、霊柩車の隊列が11時に総統府を一周しました。
総統府の李大維・秘書長と国家安全会議の顧立雄・秘書長が政府高官を率いて総統府前の広場に立ち並び、胸に手を当てて李登輝・元総統へ敬意を表しました。総統府前の凱達格蘭大道(ケタガラン大通り)には大勢の市民が集まり、両手を合わせて李・元総統の最後の巡礼を見送っていました。
李・元総統の遺灰は、暫時官邸の「翠山荘」で保管供養されています。
──────────────────────────────────────※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。