李登輝元総統からも祝辞をいただき盛大に台湾正名運動祝賀会

8月9日に開催した台湾正名運動祝賀会には、遠く青森、宮城、新潟、滋賀、大阪、兵庫、
福岡などから、また在日台湾同郷会、在日台湾婦女会、日本台湾医師連合などのリーダー
の方々など約250名もの人々が全国から駆けつけ、盛大にお祝いした。

 在日台湾婦女会や「劉の店」、東京台湾協会など在日台湾人の方々からは台湾の伝統的
なおこわである嘉義米コー、台南米コー、割包、菜包、ビーフン、台湾伝統の鶏肉料理、
大根餅、客家粽子、煮玉子などを差し入れていただいた。また、参加者からはいろいろな
お酒も差し入れていただいた。

 参加者からは「台湾関係の催しはホッとしますね」とか「アットホームな感じがする」
などの感想も聞かれた。

 祝賀会で挨拶された池田維(いけだ・ただし)前日本交流協会台北事務所代表(駐台湾
大使に相当)も「在日台湾人の長年の願いがかなった。外登証の国籍改正は私自身も望ん
でいたことでたいへん嬉しい」と述べるとともに、個人的な意見としつつ「台湾の前途は
2300万人の台湾人自身が決めること」とも述べ、台湾併合を目論む中国に釘を刺した。

 この池田大使の発言は「自由時報」紙をはじめ台湾でも大きく取り上げられているので、
下記にご紹介したい。

 また、昨日のメールマガジン「台湾の声」が祝賀会の模様を報じているので転載してご
紹介するとともに、李登輝元総統と蔡焜燦・台湾歌壇代表からの懇篤なご祝辞も別途掲載
してご紹介したい。

 ご参加いただいた方やお酒や料理を差し入れていただいた方々に改めて深く御礼申し上
げます。ありがとうございました。

                     (日本李登輝友の会事務局長 柚原 正敬)

■日本前駐台代表:台湾前途台湾人民決定【8月10日 自由時報】
 http://www.libertytimes.com.tw/2009/new/aug/10/today-p3.htm


正名運動大祝賀会に200名超、新たなスタート
【8月10日 メールマガジン「台湾の声」】

 昨日の祝賀会には日台の200名超が集まり、正名運動を振り返り、祝いのお酒やおいし
い手作りの台湾料理を手に、喜びを分かち合った。

 主催者である日本李登輝友の会からは、小田村四郎会長が挨拶に立ち、今回の措置には
台湾パスポートに「TAIWAN」表記が必要である、と強調。馬政権による台湾正名の
否定を警戒した。

 2001年6月に当時、在日台湾同郷会会長として、正名運動をスタートさせた林建良(本
誌編集長)は、今回の改正を「かつて日本人だった台湾人を、台湾人の唯一の敵国(中国)
の国籍にしていた日本の償い」だと語り、「台湾をパレスチナと同じに扱ってくれた。こ
れは、台湾に建国が必要ということを示してくれた」と、これからの目標を示しつつ、法
案通過を評価した。また、日本には「台湾を中華民国に返還していない」ことを、重ねて
表明してほしい、と語った。

 また、日本国内においても、外国人登録証(制度改正後は在留カード)上の国籍欄が正
されても、免許証や日台結婚の場合の戸籍の表記などについても、正しく表記されるよう
に、引き続き見守る必要があることを訴えた。

 池田維・前大使(駐台湾代表)は、台湾は米国の台湾関係法で守られているのが事実だ
が、台湾の日本への親近感がアメリカを超したことが嬉しいことだと、外交の当事者とし
て語った。日本で台湾への親近感も強くなり、中国への不信感が77%、と言うと、会場か
ら大きな拍手が起こった。

 かつて日本はソ連に対抗するために、ソ連と敵対していた中国と手を結ぶことが必要だ
った、とこれまでの対中政策を分析した。

 また、個人の意見とはしたが、台湾の未来は、2300万人の台湾人が決めるべきだ、と明
言し、また拍手を受けた。前大使も、ずっと会場で、参加者たちと喜びを分かち合い、参
加者たちと語らった。

 また登壇者たちは、齋藤正樹・現大使が、台湾の地位未定の事実を語って、馬政権から
嫌がらせを受けていることについて触れ、国民党が触れられたくない、台湾の地位未定論
が正しい方向であると確認した。

 李登輝元大統領からも祝辞をいただいた。考えてみれば、正名運動の歩みは、李登輝元
大統領をはじめ、私たちが目指す日台関係発展の歩みでもあった。

 また、会が終盤に差し掛かると、正名運動に関わった台湾人団体のリーダーたちが登壇
し、国籍が中国とされた苦しみと、改正が決まった今の喜びと感謝を伝えた。