春の叙勲:台湾から異例の4人受章 初の旭日重光章も 皇居の伝達式にも初出席

4月29日、政府は平成24年春の叙勲受章者を発表した。受章者は旭日大綬章の作家で元経
済企画庁長官の境屋太一氏や島村宜伸・元農相をはじめとする4,110人。外国人叙勲は26カ
国・地域から47人が受章し、台湾からは何と4人も受章した。それも、初となる旭日重光章
に2人が選ばれた。台湾人受章者は下記の通りで、中央通信社の記事を紹介したい。

・辜 濂松(78) 旭日重光章 台日商務交流協進会理事長(中国信託ホールディングス会長)
・張 栄発(84) 旭日重光章 長栄集団(エバーグリーングループ)総裁
・蔡 雪泥(76) 旭日小綬章 中琉文化経済協会理事長
・蒲 武雄(68) 瑞宝双光章 元交流協会台北事務所現地職員

 今回の受章者は米国の11人に次いで世界で2番目に多く、日台関係の深さを表す結果とな
ったとも伝えられ、先の春の園遊会に初めて馮寄台・台北駐日経済文化代表処代表が招か
れたことと併せ、まことに同慶の至りというほかない。

 旭日重光章を受章した辜濂松氏と張栄発氏は、5月8日に皇居で行われる伝達式に出席す
る予定だという。勲章伝達式では野田佳彦首相から勲章を授与される。

 ちなみに、昨年春の叙勲の折、本誌で「台湾の叙勲者は、平成17年(2005年)の春の叙
勲で、台湾の日本語教育のパイオニア的存在の蔡茂豊氏(台湾日本語教育学会元理事長、
元東呉大学外国語学院院長)が旭日中綬章を受章し、これが台湾人叙勲の嚆矢で、当時の
内田勝久(うちだ・かつひさ)交流協会台北事務所代表(駐台湾日本大使に相当)の英断
による」とし、「台湾の叙勲者一覧(2005年春〜2011年春)」も掲載している。

◆ 今年の春の叙勲で台湾から曾茂林氏と王寛裕氏が叙勲[2011/6/20]   http://melma.com/backnumber_100557_5214529/


春の叙勲:台湾から4人、初の旭日重光章も
【中央通信社:2012年4月29日】
http://japan.cna.com.tw/Detail.aspx?Type=Classify&NewsID=201204290001#

 (台北 29日 中央社)日本政府による2012年春の叙勲受章者が29日発表され、台湾から
過去最高の4人が受章した。今年の外国人受賞者計47人のうち、台湾の受章者数はアメリカ
に次いで2番目に多く、断交後初となる旭日重光章にも2人が選ばれた。

 旭日重光章を受章するのは、中国信託ホールディングスの辜濂松会長(78)と、エバー
グリーングループの張栄発総裁(84)。2人は台湾財界の重鎮で、交流協会台北事務所(日
本大使館に相当)では、日本経済や観光産業への多大な貢献に加え、昨年の東日本大震災
への大規模支援などを推薦理由に挙げている。

 台日が1972年に断交して以降、台湾からの叙勲受章者入りはなくなっていたが、2005年
に復活。1度に4人の受章は初めてで、旭日重光章は断交後の最高位となる。

 交流協会では、台湾からの力強い被災支援に報いるためにも、日本の感謝の気持ちを目
に見える形で伝えたかったと今回の結果を歓迎しており、これからもより多くの台湾の
人々に受章の機会を提供したいと話している。

 辜会長、張総裁の両氏は、5月8日に皇居で行われる伝達式に出席する予定。

 台湾からはそのほか、台湾と沖縄の文化交流などに貢献した蔡雪泥さん(76、女性)が
旭日小綬章を、また交流協会の元現地職員が瑞宝双光章を受章する。


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