致問題等に関する特別委員会」で質疑に立ち、台湾紙を掲げつつ、松本剛明(まつもと・
たけあき)外務大臣に「なぜ142億円もの義捐金を集めている台湾の新聞に感謝広告を出さ
なかったのか」と舌鋒鋭く迫った。
松本外相は「謝意は表している」と答弁、感謝の意は台湾側には伝わっているとして、
台湾の新聞に感謝広告を出す意向がないことを表明した。台湾政府は募金総額を逐次発表
しているにもかかわらず、それを把握していないような答弁内容ともなった。
一方、衛藤晟一(えとう・せいいち)参議院議員は昨日午前、外務省関係者を議員会館
に呼び、経過を確認するとともに厳重抗議して改善を促した。そのことをホームページの
「活動報告」に記しているので下記にご紹介したい。
また昨日、江口克彦(えぐち・かつひこ)参議院議員からは、小田村四郎会長の「感謝
広告に関する政府への要望」に賛同の意と激励の電話をいただいた。
感謝広告の掲載に疑問
【衛藤晟一議員HP:2011年4月20日「活動報告ブログ」】
http://etoseiichi.blog60.fc2.com/
日本政府が菅直人首相名で4月11日付の外国紙に掲載した「感謝広告」に批判が出ている
ことで衛藤晟一参議院議員は20日午前、外務省関係者を議員会館に呼び、詳細な経過を聴
くとともに「配信方法に論理的根拠が乏しく、我が国の誤ったメッセージ、イメージを与
えかねない」と厳重に抗議し、今後の広報活動にも注意を払うよう求めた。
この批判は、日本政府が東日本大震災での支援国に、感謝の意を表すために掲載を依頼
した「感謝広告」に対するもので、国際英字紙インターナショナル・ヘラルド・トリビュ
ーンと米英仏中韓露の1紙ずつの7紙にのみ有料で、その他の国には無料で掲載を依頼した
ため、ドイツ、イタリアなど多くの国、地域に広告が掲載されなかったというもの。
市民団体らは「広告掲載がなかった在外大使館からは『日本に感謝されていない』との
誤ったメッセージに映っている」と反発、「特に世界一の募金額(約142億円)を集めた台
湾に感謝広告を出さなかったことを外務省に訊ねたところ『広告は義援金の額で決定した
のではなく、国の規模と近隣諸国への影響を考慮して決定した』との返答だった。これに
は中国の影に怯える媚中的考え方がにじみ出ているとしか思えない。どうみても政治的な
意図が感じられる。これでは国民の本当の感謝の気持ちが世界に伝わらない」(日本李登
輝友の会)と訴えている。
外務省は「予算に限りがあった。世界的に購読されている英字新聞3紙、国際的な意味
(G8議長国)での仏、それに近隣として中露韓の7紙に有料でお願いした。その他134の国
と地域には無料での掲載をお願いし、現在54の国、地域で176紙が取り上げている。他にも
世界40言語で翻訳した文章をネットで配信している」と説明する。
これに対し衛藤議員は「なぜ7紙だけが有料なのか、その根拠が全く分からない」と指摘、
「最初からすべて無料でお願いするのか、それとも世界的な英字新聞だけにするのかなど、
明確な基準がどこにも感じられない。まして、曖昧に近隣というが、ならば台湾を外した
理由が、よけいに分からない。台湾は善意で、パブリックで扱ってくれたが、ドイツやイ
タリアでは今もって掲載されていない。感謝の気持ちが誤って不信感や、不快感を与えな
いよう、もっと注意を払ってほしい」と述べ、政府の対応を批判、改善を促した。