日清戦争直後の台湾統治開始にあたり「教育を最優先すべし」として全国から優秀な人材が選抜され、楫取道明、関口長太郎、中島長吉、桂金太郎、井原順之助、平井数馬の6人の教育者(後に「六氏先生」と呼ばれる)が渡台しました。
6人は「台湾の松下村塾」を実現すべく、心血を注ぎ台湾人子弟の教育に当たりましたが、明治29年元日、匪賊に襲われ全員が非業の死を遂げます。
世にいう「芝山巌事件」です。
最年少であった平井数馬は、この時弱冠17歳でした。
しかし、事件をもって台湾での教育が終息するどころか、多くの教育者が陸続として台湾を目指し、六氏先生の志を繋ぎ、台湾教育の近代化が成し遂げられました。
本書は、「あとがき」にあるように、「台湾教化の大望を抱きながら、無念の最期を遂げられました先生の功績を後世の人に伝えるために作成したもの」ですが、日台の関係機関が保管する膨大な資料を渉猟し、実地踏査を経て、各所に根拠となる資料が添付されています。
その意味で、平井数馬を含む「六氏先生」に関する“定本”に位置づけられる一冊になるのではないかと思います。
平井数馬顕彰会が令和7年2月1日に斎行した「平井数馬歿後130年祭」に合わせて刊行され、参列者に配布されたものですが、残部を希望者に頒布いたします。
令和7年(2025年)2月吉日
平井数馬顕彰会 会長 白濱 裕
◇ ◇ ◇
『平井数馬伝』目次
第1章 支那語通訳官を目指す
第2章 学務部で会話書及び教科書の編纂
第3章 寝食を共に台湾人子弟の教育にあたる
第4章 悪環境の中で質素な生活
第5章 日本人掃討を叫ぶ土匪
第6章 死して余栄あり、実に死に甲斐あり
第7章 困難な捜査と軍事裁判
第8章 芝山厳精神
第9章 亡骸は何処の土となりぬとも
付 録 年表、相関図など
・発行日:令和7年2月1日
・編 著:増田隆策(郷土史家)
・監 修:白濱 裕
・発行者:平井数馬顕彰会
・頒 価:2,000円(送料込)
・体 裁:A4判・並製・224頁(写真・図多数、オールカラー)
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(残部の関係から、申込をされた方に電子メールで振込先と納品時期をお知らせいたします)
・問合先:
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