去る1月13日、メールマガジン「台湾の声」が、日本時代の建築である台湾・
嘉義市役所が取り壊されるのを憂えて、保存要請を緊急呼びかけしています。
すでに台湾では総統府をはじめとした日本時代の建物の多くが文化財である「
古蹟」として保存されています。これは台湾史を見直す一環であり、台湾の「歴
史認識」活動の現れと考えられます。私どももぜひ嘉義市役所が保存されること
を願っておりますので、ご賛同の方はぜひメールマガジン「台湾の声」か嘉義の
陳麗貞市長宛に日本人及び在日台湾人としての声をお届けください。
すでに台湾研究フォーラムの永山英樹会長が1月13日付で要望書を出しています
のでご参考までに添付します。よろしくお願い申し上げます。
メールマガジン「日台共栄」編集長 柚原正敬
【緊急呼びかけ】
日本時代の歴史的建築―嘉義市役所(旧嘉義郡役所)を守れ!
建築の完全保存の要請をお願いします!
台湾嘉義市の市役所の建物は、日本時代の1920年(大正9年)に嘉義郡役所と
して建設された建築です。そのため歴史的な建築文化財としての価値も認められ
てきましたが、5年前に大幅に改築され、さらに今年4月、新庁舎に建て替えのた
め、ごく一部を残して取り壊しの予定です。
これに対し、すでに市民の間では取り壊しに反対する運動が長年継続されてい
ます。保存運動を進める嘉義市公共事務関懐協会の范欽章理事は、次のように語
っています。
「日本の台湾統治時期以来の建築物、文物、制度、生活・教育様式は、台湾に多
大な影響を及ぼしました。台日両国はこれらを重視、尊重し、世界の政治文化資
産としなければなりません。統治者の仇恨観や新世代の無知によって埋没させた
り、破壊されてはならないと考えます」
我々はこのような意見に同意し、嘉義市に建物の保存を要望したいと思います
。この趣旨にご賛同いただける方は、ぜひ陳麗貞・嘉義市長宛の要望メールを書
き、台湾の声編集部に送ってください。当方から陳市長に転送します。
台湾の声編集部
◎要望メール送り先
編集部→ koe@formosa.ne.jp
※漢文BIG5でメール送信する方は、直接陳市長まで
→ cycg401@ems.chiayi.gov.tw
※要望メールでは下記のような日本語は通じます。
「嘉義郡役所の保存を!」
「貴重な歴史遺産である嘉義郡役所の保存をお願いします」
「嘉義郡役所の建物の保存は日台親善の象徴になります」
「日台共同の文化遺産を後世に残してください」
◎参考
嘉義市公共事務関懐協会
http://www.capac.org.tw/
◎本誌関連記事
【NEWS】保存叫ばれる日本時代の役所建築
http://www.emaga.com/bn/?2005010033734436001175.3407
※訂正―ここでは「レンガ建築」とありますが、5年前の改築で現在は様変わりし
ていますので、訂正します。
2004年1月13日
【要望書】「嘉義郡役所」建築の保存を要望します
嘉義市長 陳麗貞殿
台湾研究フォーラム
会長 永山英樹
会 員 一 同
日本時代の嘉義市役所(郡役所)の建築物が、戦後も台湾人によって大切に使
われてきたことは、私たち日本人にはとても名誉なことであり、心から感謝申し
上げます。
しかし今年4月、新庁舎建設のため、この建物が取り壊されると聞き、きわめて
残念な思いでおります。
他方、嘉義市民の間では、歴史文化財保護の立場から、この建物の保存を求め
る運動が行われているとの報道に接し、それを全面的に支持したいと思います。
私たち台湾研究フォーラムは、日本において台湾の歴史、文化などを研究し、
併せて日台の親善を訴えるなどの活動を行う団体です。私たちは、終戦後、中華
民国政府が政治的目的で、日本時代の文物を破壊し、台湾の歴史を抹殺してきた
史実がある一方で、民主化後は台湾人が、自分たちの歴史的歩みへの研究、検証
、顕彰に乗り出したことに注目し、拍手を贈ってまいりました。
殊に日本時代を客観的、中立的に再考しようとする思潮は、日本人としてはま
ことにありがたく考えております。なぜならそれが、日台両国民の心を近づける
契機にもなると見ているからです。
このような台湾人の理性ある歴史に対する姿勢に感動し、または台湾人への友
情、理解を深める日本人はとても多いのです。嘉義郡役所の建物の完全保存は、
日本人からは両国友情の象徴として映ることでしょう。
また世界は目下、史跡保護の趨勢にあり、その進度はその国の文化レベルの尺
度となっています。その意味の上からも、台湾を愛する日本人として、嘉義郡役
所の建築の保存を再度ご検討いただけるよう願ってやみません。
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■日本に在住あるいは勤務する方で、日台共栄を目的とする本会の趣旨に賛同さ
れる方であれば、どなたでも入会できます。
■台湾など海外在住の方も「賛助会員」として入会できます。
■詳しい入会案内はホームページに掲載
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