台湾基督長老教会が熱海市の土石流被災者支援のため静岡県に義援金を寄付

 昨日の本誌で、8月22日に、台北駐日経済文化代表処、全日本台湾連合会、台湾七医学大学歯科同窓会の3団体が熱海・伊豆山の土石流災害で被災した熱海市の齋藤栄市長を訪問し、不織布マスク4万枚を寄贈したことをお伝えしました。

 実は、それ以前、7月26日に台湾基督長老教会が静岡県の川勝平太知事に200万円の義援金と親書を届けていたことが分かりました。クリスチャン新聞の8月15日号が報じていましたので下記にご紹介します。

 また、親書をしたためた台湾基督長老教会総会議長の徐信得牧師ら一行が8月17日に泉裕泰・日本台湾交流協会台北事務所代表を訪問し、寄付を静岡県に届けたことを報告し、日本から提供されたワクチンの御礼を申し上げたそうです。日本台湾交流協会のフェイスブックが中文と日文で伝えていましたので、併せてご紹介します。

 台湾の人々の日本へ寄せる思いと義理堅さが伝わってきます。

—————————————————————————————–【日本台灣交流協會:2021年8月17日19:37】https://m.facebook.com/JiaoliuxiehuiTPEculture?_rdr

台灣基督長老教會總會徐信得議長一行於17日訪問本所泉裕泰代表。為救助7月3日靜岡縣發生土石流災害之災民,長老教會發起募款,總共超過2000多位熱心捐款人捐助靜岡縣。長老教會一行同時對日本捐贈疫苗表示感謝,讓人深刻感受到日本和台灣間之善的循環。總是關心日本的台灣朋友們、各位捐助災區的朋友們,真的非常感謝!

17日、台湾基督長老教会総会の徐信得議長ご一行が当所の泉裕泰代表に会いにきてくださいました。7月3日に静岡県で発生した土石流の被災者支援のために、長老教会が呼びかけ、2000名を超える熱心な方の寄付が集まり静岡県に寄付をしてくださったことを伺いました。また、長老教会の皆さまから、日本が供与したワクチンへの御礼の言葉をいただき、日本と台湾の善の循環を感じました。日本のことをいつも気にかけてくれる台湾の皆さん、被災地に寄付をしてくださった皆さん、本当にありがとうございます。

—————————————————————————————–熱海土砂災害 台湾長老教会から県に義援金 「患難において共感の情が生まれている」【クリスチャン新聞:2021年8月15日号】https://xn--pckuay0l6a7c1910dfvzb.com/?p=32682

 7月26日、静岡県庁の知事室において、台湾基督長老教会からの熱海土砂災害義援金200万円の目録と親書が、静岡県知事の川勝平太氏に贈られた。

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 当日、県庁の災害と外交の各担当部署の責任者も出席の場で、台湾基督長老教会からの熱海土砂災害義援金200万円の「目録」が、代理人で元台湾駐在宣教師である日本イエス・キリスト教団神田川キリスト教会牧師の二宮一朗氏によって、川勝氏に手渡された。また、同教会総会議長の徐信得牧師と総会総幹事の陳信良牧師の連名による「親書」が読み上げられた。親書は2009年の台湾水害発生時の日本からの援助への感謝とともに、「お互いの間に、患難において心を共にする共感の情が生まれていることを覚えます」としている。

 日本で発生した災害の被災者に対し、限りない愛と犠牲と祈りで寄り添う台湾の人々の姿に、県知事の川勝氏はじめ出席者が皆、感謝と感動を覚える時となった。同県への海外からの義援金は初めてとのこと。また、キリスト教会からの義援金であることに、知事が感謝した。

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 7月3日、熱海市伊豆山地区において発生した土石流は、逢初川の源頭部の標高約390m地点から逢初川を流下した。土石流により被災した範囲は、延長約1km、最大幅約120mにわたる。7月29日現在で、この災害による人的被害は、死者22人、行方不明者5人、中等症3人、その他5人、避難者331人。物的被害は、被害棟数131棟(128世帯、216人)に及んだ。

 この災害にいち早く反応した教会は、隣国台湾の台湾基督長老教会だった。同教団のフェイスブックページ「長老教會教會與社會委員會」(長老教会 教会と社会委員会)では、災害が発生した当日午後4時3分には、祈祷依頼と募金活動の記事が掲載された。

 さらに2日後には、その記事を書いた委員会の幹事である林偉聯牧師から、元台湾基督長老教会外籍宣教師である二宮氏のもとに電話が入った。「このたびの被災のために、既に多くの献金が教会内の信徒と教会外の市民から献げられている。私たちは、宣教協約関係の教団・宣教団体に災害救援計画があれば、支援献金を送金したい。しかし、まずは被災地である静岡県の県庁に200万円寄贈したい。あなたの教団に送金するから、静岡県に届け欲しい」。

 そして、災害発生5日後には台湾基督長老教会からの災害義援献金200万円が日本に届けられ、静岡県へも通知され、このたび目録と親書が届けられた。

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 親書の最後には、次の御言葉が記されていた。「私たちがあなたがたについて抱いている望みは揺るぎません。なぜなら、あなたがたが私たちと苦しみをともにしているように、慰めもともにしていることを、私たちは知っているからです。」(コリント1章7節)(電子版URL https://xn--pckuay0l6a7c1910dfvzb.com/csdb/?p=37459に「親書」全文)

※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。


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