劉兆玄・次期行政院長は28日、行政院(内閣)の閣僚人事第2弾として計18人を発表
した。財務部長には李述徳氏(台北市政府秘書長)、教育部長には鄭瑞城(政治大学
学長)、国防部長には陳肇敏(国防部軍備副部長)を充てた。これで主要人事がほぼ固
まったことになる。第3弾も近日中に発表するとしている。
中央社電によると、このほか新聞局長には史亜平氏(駐オーストラリア副代表)、金
融監督管理委員会(金管会)主任委員には陳樹氏(台湾金融研訓院董事長)、国家科学
委員会(国科会)主任委員には李羅権氏(中央大学学長)の就任が決まった。▼故宮博
物院院長▼人事行政局長▼原子能委員会▼文化建設委員会▼客家委員会──なども発表
されている。
劉氏は「ベテランと新人を組み合わせた。ベテランは知識と経験を十分に活用し、新
人にも引き継いでくれるものと信じている」と述べた。
■大陸委員会に“異色人事”
今回の人事で、“異色”と注目されているのは、大陸委員会主任委員への台湾団結聯
盟(台聯)の立法委員、頼幸媛氏の起用。頼氏は台聯と関係の深い李登輝前総統の側近
で、陳水扁政権では世界貿易機関(WTO)加盟交渉を行ったこともある。
また聯華電子(UMC)の対中投資問題や中国製タオルのアンチダンピング問題などで
は中国に対して強硬姿勢を採ってきた。そのため国民党関係者からは同人事について、
「中台の経済交流拡大ムードにブレーキをかけかねない」と非難する声も上がっている。
頼氏の人事について劉氏は、「馬英九次期総統の主導で決めた。頼氏は今後、台聯の
活動には参加せず、馬氏、蕭万長・次期副総統の中台政策に連動していく」と話してい
る。
■張行政院長、引退後公益活動に
一方、新政権の発足にともない、政治の第一線から身を引く現内閣閣僚のその後の活
動が注目されている。
28日付経済日報によると、張俊雄院長はボランティアなどに励む計画。陳瑞隆経済部
長はまずは休養をとり、その後のことはまだ考えていないという。謝志偉新聞局長は東
呉大学に戻り、教べんをとる。その他の閣僚もまずは休息し、それから将来設計を考え
るという人が多いようだ。
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