台湾の感染者数が100人を割って75人に!

 台湾の武漢肺炎の感染者数は5月11日から6月20日まで1万2,626人と急増し、一時は1日500人を超えた台湾だったが、昨日(6月21日)は100人を割って75人になったそうだ。

 台湾の感染者数は、6月7日からは200人台と落ち着くようになり、6月13日には200人を割って175人となり、そこから9日目で100人を割った。

 台湾では5月19日、5月28日まで、台湾全土における警戒レベルが第3級(3件以上のクラスターが発生し、1日に感染源不明の域内感染者が10名以上)に引き上げられ、6月7日には6月28日まで延長している。

 日本の首都、東京の人口は約1400万人、面積約2100平方キロメートル。台湾は人口約2350万人、面積約3万6000平方キロメートル。

 台湾はほぼ1ヵ月で感染者数を1日=100人以下にした。片や東京都はほぼ2ヵ月にわたった緊急事態宣言(第3回目:4月25日〜6月20日)が出されても、1日当たりの感染者数が200人を切ることはなかった。この間、200人台となったのはたった4日(5月31日、6月7日、14日、21日)しかない。100人台は3月22日の187人までさかのぼらなければならない。

・NHKまとめ:都道府県別感染者数(2020年1月16日〜2021年6月21日) https://www3.nhk.or.jp/n-data/opendata/coronavirus/nhk_news_covid19_prefectures_daily_data.csv

 人口密度など台湾と東京都と一概に比較することはできないものの、この数字だけみても台湾の防疫態勢がいかに厳重であるかが推し測れる。

 ちなみに、台湾の「警戒レベル3」では以下のことを守らなければならないとしている(日本台湾交流協会台北事務所)。

1、人々は外出時に常時マスクを着用しなければならない。違反した場合、説得をせずに罰則を科す。

2、営業してはならないと公告したレジャー娯楽施設について、厳しく取り締まるとともに、違法に営業している業者、 現場で勤務している店員、消費者及び参加者に対して、法によりそれぞれ罰則を科す。

3、全国の飲食業は、すべてテイクアウトのみとし、売り場及びスーパーは人の流れの管理を強化する。民衆に頻繁に買 い物をせず、一回で十分な量を購入するように呼びかける。

4、披露宴を実施しない。葬儀の参列は親族のみ。

5、宗教の集会活動を全面的に暫く中止し、宗教施設を暫く開放せず、人の出入りをさせない。

6、レジャー娯楽施設、展示場や試合観戦場及び教育・学習施設を閉鎖する。

7、室内5人、屋外10人以上の家族の集まり(同居者を含まない)及び社交のための会合を行わず、また、不必要な移動、 活動や集まりを避ける。

8、自主健康モニタリングを行い、症状があった場合、医師の診察を受ける。

9、営業エリア及び公的機関は人の流れの管理、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの維持を徹底しなければならな い。

10、職場及び仕事場は「企業持続的運営ガイドライン」の防疫規定を遵守し、個人及び仕事場の衛生管理を徹底する。ま た、テレワークや時差通勤等の企業持続運営の対応措置を開始する。

11、公共エリア及び公共交通機関では、清掃や消毒を強化する。

 台湾が警戒レベル3は6月28日までとなっているが、時間の問題だろう。6月21日、中央感染症指揮センターの陳時中・指揮官は「『気持ちは緩めてもいいが、(感染防止のための)行動は維持すべきだ』と述べ、マスク着用や身の回りの消毒などの対策を継続するよう呼び掛けた」という。日本も早く気持ちだけでも緩めたいものだ。

—————————————————————————————–台湾、国内感染75人 警戒レベル第3級下で初めて100人下回る 新型コロナ【中央通信社:2021年6月21日】https://japan.cna.com.tw/news/asoc/202106210004.aspx

(台北中央社)中央感染症指揮センターは21日、新型コロナウイルスの国内感染者を新たに75人確認したと発表した。新規国内感染者が100人を下回るのは、台湾全土を対象に感染状況の警戒レベルが第3級に引き上げられて以降初めて。指揮センターの陳時中(ちんじちゅう)指揮官は記者会見で、「気持ちは緩めてもいいが、(感染防止のための)行動は維持すべきだ」と述べ、マスク着用や身の回りの消毒などの対策を継続するよう呼び掛けた。

 また、50代から90代までの男女20人の死亡も合わせて発表された。台湾内の感染者は計1万4080人、死者は計569人になった。

 この日の新規国内感染者は5歳未満から80代までの男女で、今月8日から20日までに発症した。居住地別では多い順に、新北市=38人▽台北市=22人▽桃園市=5人▽苗栗県=3人▽基隆市、台中市=各2人▽高雄市、雲林県、彰化県=各1人。

 この日、海外に行動歴がある輸入症例は確認されなかった。

(編集:名切千絵)

※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。


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