台湾の医師や看護師4人が4日夜から珠洲市で避難所スタッフをサポート

 能登半島地震の被害は、半島の地理的状況や天候により深刻になる一方のようです。

 石川県によれば、1月8日午後2時現在、死者168人、安否不明者323人に増え、孤立集落(道路交通及び海上交通による外部からの四輪自動車で通行可能なアクセスが途絶し、人の移動・物資の流通が困難もしくは不可能となる状態となっている集落)も、24地区 3,345人にのぼっているそうです。

 そのような中を、1月4日の夜から台湾の医療チーム4人が珠洲市内で避難者のケアに当たっているそうです。

北國新聞によれば、4人は「台湾南部地震などで活動した経験があり『少しでも手助けしたい』」と来日し、「日本政府の許可がないため医療行為はできないが、避難所スタッフのサポートや医薬品などの管理を担当」しているとのことです。

なんとも気高く清らかな心持ちとその実行力に心から頭が下がります。

—————————————————————————————–台湾医師ら「手助けを」 医療行為できずも珠洲でケア【北國新聞:2024年1月9日】https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/1284366

 台湾の医療チーム4人が珠洲で避難者のケアに当たっている。日本政府の許可がないため医療行為はできないが、避難所スタッフのサポートや医薬品などの管理を担当。被災地入りしたメンバーは、2017年に117人が亡くなった台湾南部地震などで活動した経験があり「少しでも手助けしたい」と被災者に向き合う。

 台湾から訪れたのは、いずれも台湾災難医療隊発展協会に所属する医師の簫雅文さん(56)、看護師の王為徳さん(39)、救急救命士の柳育漢さん(40)と姜尚佑さん(37)の4人。

 地震発生直後、日本の認定NPO法人「ピースウィンズ・ジャパン」(広島県神石高原町)に連絡を取り、団体の協力を得て4日夜に珠洲に入って避難所を回っている。ただ、現時点で政府が外国人スタッフの受け入れを決めておらず、医療行為はできない。

 避難所となっている飯田高では仮設のクリニックとして利用されている保健室で、日本人スタッフにアドバイスを送る。翻訳アプリを介して避難者と会話し、時には冗談で場を和ませた。80代の女性は「わざわざ台湾から来て一生懸命話を聞いてくれた」と手を合わせてお辞儀を繰り返した。

 飯田高の角秀明校長(58)は「がれきの撤去や物資の運搬まで買って出てくれた。頭が下がる思いだ」と感謝した。

 台湾の蔡英文総統は地震の発生直後に医師を含む160人規模の救助隊を準備したが、日本政府は謝意を示した上で受け入れを見送っている。5日にはSNSで「日本の有事は台湾の有事」として6千万円の寄付を発表した。

 メンバーは10日まで能登の避難所を巡る予定。柳さんは「震災直後は医療スタッフが不足し、現場が混乱するケースが多い。医療行為ができなくとも経験を役立ててほしいと思い駆け付けた」と振り返り、姜さんは「気軽に声を掛けてほしい」と話した。

※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。


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