千葉県議会が「NHKの偏向報道に関する調査と行政指導を求める意見書」を可決

6月定例県議会を開いていた千葉県議会は最終日の昨日(7月8日)、「日本放送協会
(NHK)の偏向報道に関する調査と行政指導を求める意見書」を賛成多数で可決した。
快挙である。

 この「意見書」は、「メディアの放送法遵守を求める会」(近藤将允代表)が鈴木良紀
議員など16名の紹介議員をもって、6月18日に受理された請願「日本放送協会(NHK)
報道の行政指導実施を要望する意見書の提出について」を受けて審議されていた。

 下記に可決された「NHKの偏向報道に関する調査と行政指導を求める意見書」をご紹
介したい。ただし、これは総合企画水道常任委員会に付託された案文で、可決された正文
ではない。後日、正式な意見書を改めてご紹介したい。また、併せて本日の産経新聞など
がこのことを伝えているのでご紹介したい。

 NHK「JAPANデビュー」問題はまだまだ長引きそうだ。NHKは頑なに「番組内
容が偏向していたり、事実関係に間違いがあるとは考えていません」との姿勢をとる。裁
判も本格的に始まる。

 全国の自治体でも、千葉県議会にならって、次回の9月定例会で同様の意見書を採択し
ていただきたい。やはり、日台の次世代をになう子供たちのためにも、公共放送のあり方
を正すためにも、「主務大臣による調査」などを促す措置が必要だ。     (編集部)


日本放送協会(NHK)の偏向報道に関する調査と行政指導を求める意見書(案)

 公益性から法人税を免除されている日本放送協会、NHKは、放送法に基づき、「公正
・公平・中立」な番組編集を大前提として、視聴者の受信料により成り立ち、放送を行っ
ている。

 そのNHKで本年4月5日に放送されたNHKスペシャル─JAPANデビュー」第一
回の「アジアの“一等国”」は、台湾統治時代の日本が台湾人を差別や弾圧ばかりしてい
たかのような印象を視聴者に与える報道内容で放送された。

 番組内で、日本語世代の台湾人から日本統治時代の経験や記憶について取材しているシ
ーンがあるが、この出演者は、後日、一様に差別を受けたと述べていることについて、日
本統治時代の良い面も同時に述べている実態がほとんどカットされているとしており、放
送は、NHKによる恣意的な編集といわざるを得ない内容となっている。

 また、台湾の成り立ちの部分やありもしない「日台戦争」をでっち上げるなど、その内
容はおよそ「公共放送」にはあり得ない編集による番組である。

 一方で、1997年台湾の国民中学校の教科書に採用された「認識台湾」の歴史編に客
観的な史実に基づき肯定的に記述されている、日本の台湾統治時代に日本が教育や衛生関
係をはじめ幅広いインフラ整備に予算を投入し台湾近代化の基盤づくりに貢献した史実は
全く無視されている。

 同番組の内容は、あたかも、日台間の関係を意図的に悪化させるのが目的であるかのよ
うな印象をも受けるものである。

 公共放送たるNHKのこうした姿勢は、公正・公平・中立の観点から放送法違反の疑い
も濃厚であり、到底容認できるものではない。

 よって、国においては、同番組の編集姿勢と内容について、主務大臣による調査及びそ
の結果による行政指導を直ちに実施するよう強く要望する。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成21年7月 日

                               千葉県議会議長

            (内閣総理大臣、総務大臣)


NHK偏向報道、千葉県議会が意見書
【7月9日 産経新聞】

 NHKスペシャル「JAPANデビュー アジアの“一等国”」の番組内容が偏向して
いるとされる問題で、千葉県議会は8日、総務省などに対し調査と行政指導を求める意見
書を賛成多数で可決した。「台湾統治時代の日本が台湾人を差別や弾圧ばかりしていたか
のような印象を視聴者に与える報道内容」と番組内容を批判し「公正・公平・中立の観点
から放送法違反の疑いも濃厚で到底容認できない」などとした。

NHKスペシャル:国にNHK指導求め、千葉県議会が意見書採択
【7月9日 毎日新聞】

 戦前の日本による台湾統治を取り上げたNHKスペシャル「JAPANデビュー・アジ
アの“一等国”」を巡り、自民党の国会議員らが「偏向だ」と批判している問題で千葉県
議会は8日、番組内容の調査と行政指導を国に求める意見書を自民党の賛成多数で採択し
た。

 意見書は番組について「日本が台湾人を差別や弾圧ばかりしていたかのような印象を視
聴者に与える。放送法違反の疑いも濃厚」と指摘した。県議会が特定番組の行政指導を求
めるのは異例。放送法は、番組について法律に基づく場合を除き「何人からも干渉されな
い」と明記している。



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