本誌の昨日号に掲載した傳田晴久氏「なぜ『反核災食品公投』は成立したのか」の編集部註でもお伝えしたように、台湾からの来日者数は伸び続けている。日本政府観光局の統計によれば、過去5年間の台湾からの来日者数は下記のようになっている。
2014年:282万9,821人(前年比:61万9,000人増) 2015年:367万7,075人(前年比:84万7,254人増) 2016年:416万7,512人(前年比:49万0,437人増) 2017年:456万4,053人(前年比:39万6,541人増) 2018年:475万7,300人(前年比:19万3,247人増)
確かに、この5年間の来日者数ベスト3で台湾は常に3位で、昨年の中国は838万100人、韓国は753万9,000人と1位、2位を占める。
しかし、中国は13億8000万人(推計)、韓国は5,182万人、台湾は2,354万人の人口だ。来日者数の人口比は中国は0.6%、韓国は1.4%、そして台湾は20.2%と、人口数からすれば台湾がダントツの1位だ。
台湾からの来日者数や日本からの訪台者がもっと増える見込みだ。
例えば、名古屋の中部空港は現在、台湾便は月曜と金曜は1日1便、それ以外は1日2便の週12便を運航しているが、3月31日から始まる夏スケジュールより、1日2便体制に増便する。
また秋田空港も、3月30日から台湾へはチャーター便から定期チャーター便化され、すでに今月から週2往復のチャーター便が運航しているなど、いずれの空港も台湾線の増便をはかっている。
北九州空港も昨年10月に台湾線が就航し、これによって国際線は18・3%増の32万5252人となり、国内線・国際線は174万9962人の利用者となって「開港以来初めて」170万人を突破したそうだ。下記に西日本新聞の記事をご紹介したい。
来日者数の増加を牽引する台湾。その背景に、姉妹都市や姉妹鉄道などの締結の急増や修学旅行生の急増などがある。
————————————————————————————-北九州空港170万人突破 昨年の旅客数、過去最高に 前年比6.8%増、台湾線就航で急伸【西日本新聞:2019年2月6日】
国土交通省大阪航空局は4日、2018年の管内空港の利用状況(速報値)を発表した。北九州空港の旅客数は、過去最高の174万9962人となった。市空港企画課によると、170万人を突破したのは06年3月の開港以来初めてとみられる。前年比では6・8%増で、離島を除く九州の空港で最も高い伸び率となった。特に昨年10月に台湾線が就航した国際線は、18・3%増の32万5252人だった。
北九州空港の国際定期便は現在、6路線が運航。旅客数は増加傾向にある。市内を訪れる訪日客数も、17年まで6年連続で増加している。国内線も4・5%増と好調。市空港企画課は好景気を背景に、出張客の東京線の利用が増えているためと見ている。
昨年6月にANAグループが専用定期便を就航させた国際線貨物の取扱量は367万1019キロと、前年比147・3%の大幅増になった。国内線貨物も9%増加した。
九州の他の空港の旅客数は、前年比で福岡3・5%増▽佐賀2・7%増▽長崎2%増▽熊本3・2%増─などだった。