三荻祥さんが台湾セミナーで台湾にいまも息づく摂政宮の台湾行啓について熱弁

第100回を迎えた10月25日の台湾セミナーは、講師に『昭和天皇と感動の台湾─写真で読む「東宮行啓」日本版』を出版された一般社団法人日本令和研究所理事長の三荻祥(みつおぎ・さき)さんを迎えて開催。

三荻さんは、2019年6月に台湾で出版された後に昭和天皇となられる摂政宮(皇太子殿下)が台湾を訪問されたときの写真集『東宮行啓』を見て驚いたことから話しはじめましたが、この写真集の中でも、台中市内の奉迎写真に各戸に日の丸の小旗を掲げ提灯が吊り下げられていたことに特に興味を魅かれ、いまここはどうなっているんだろうと思ったことから立ち寄られた場所を探し始めたと、『昭和天皇と感動の台湾』を執筆するようになったきっかけについて披露。

その後、数年をかけて摂政宮が立ち寄られた約60ヵ所に及ぶ現在の場所を特定し、そのうちの44ヵ所を台湾に飛んで確認してきたことなどを、取材のエピソードを交えて紹介されました。

摂政宮がオープンカーに乗られ、時速16キロというゆっくりしたスピードで走ったことから、沿道に詰めかけた人々からはお顔がよく見えたと大好評だったことや、宿泊された台湾総督官邸(現在の台北賓館)前で行われた奉迎の提灯行列には2万4700人もの人々が詰めかけたことなどを当時の写真とともに紹介。

また、台北師範学校や同付属小学校、台北市太平公学校など行く先々で学校を訪問され、3クラスほどを見て回られた際に、必ず一礼し脱帽されて教室に入られたことについて、みな同じような授業光景にもかかわらず丁寧に回られたのは教育奨励の意味合いがあったのではないかと解説し、このときの感動が台湾では未だに記憶として受け継がれている指摘され、参加者にも三荻さんの感動がしっかり伝わったようです。

下記に「世界日報」の記事をご紹介します。


皇室の足跡、100年後も台湾に根付く 三荻祥氏が講演─日本李登輝友の会【世界日報:2025年10月27日】https://www.worldtimes.co.jp/japan/20251027-201437/*裕仁皇太子殿下の台湾行啓について話す三荻祥氏=25日・東京都文京区(豊田剛撮影)

日台友好団体「日本李登輝友の会」(渡辺利夫会長)の100回目のセミナーが25日、都内で開かれ、天皇皇后両陛下の御訪問地を丹念に取材してきた一般社団法人日本令和研究所の三荻祥《さき》理事長が講演。

裕仁皇太子殿下(のちの昭和天皇)が大正12(1923)年、摂政官として当時日本統治下にあった台湾を訪問(行啓)され、地元の人々から大歓迎されたエピソードを紹介した。

殿下は12日間の日程で離島を含めて台湾の約60カ所を訪問された。

歓迎のため各地に奉迎門が設置されたり、台北で約2万5千人が提灯奉迎に参加したことなどを挙げ、「行く先々で大歓迎を受けられた」と話した。

三荻氏は台湾に残る行啓の写真と照らし合わせ、数年かけて足跡を追った。

その中で、「都心であっても多くの建物が残っている」ことは皇室に対する敬意の表れと説明した。

日本李登輝友の会の柚原正敬事務局長は、「明治天皇から続いてきた皇室の台湾への思いはつながれていると思う」と強調した一方で、台湾の人々の尊皇心が日本に伝わらない現状を憂えた。

※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。


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