あるいは地元参加者の態度が余りにも酷く、五輪開催を控えた中国の実態に失望したと
いう。例えば会議の運営面では、進行要領に晩餐と記載されていた夕食時に、マクドナ
ルドのハンバーガーが配られ、また参加者の態度では、壇上で他の参加者が報告中にも
かかわらず、携帯電話で話をする者や、最前列の席で食事をする者の姿が散見されたと
のことであった。
この事例でも明らかなように、国際行事の運営は中国にとって必ずしも晴れ舞台を意
味せず、むしろその実態を世界に曝け出し、印象を悪くする結果になることが多い。友
人が参加した国際会議とは、規模でも注目度でも比較にならない五輪に備え、この点を
自覚する中国側でも、公共道徳の向上運動が展開されているというが、友人の体験談に
は、道なお遠しの印象が滲む。
ところで五輪と言えば、野球のアジア地区予選は下表のとおり、台中で開催される。
■会 場 台中・インターコンチネンタル球場
■期 日 12月1日(土) 13:00 台湾VS韓国 18:00 日本VS予選1位
12月2日(日) 13:00 台湾VS予選1位 18:00 日本VS韓国
12月3日(月) 13:00 韓国VS予選1位 18:00 日本VS台湾
単独競技の地区予選であり、世界的な注目度は本大会に及ぶべくもないが、人気競技
だけに日本からは多数の報道陣が現地へ赴くことだろう。取材陣の多くは、北京の本大
会へも出掛けるであろうし、また、すでに先日開催されたプレ五輪の取材を経験してい
るかもしれない。
つまり、この大会は普段は台湾や中国での取材機会が乏しい運動記者に、両者の違い
を体感させる良い機会と成り得る訳で、日台韓の実力が接近し、1位のみが本大会への出
場権を得る厳しい戦いにおいて、競技の場では和気藹々という訳にはいかないが、地元
の受け入れ態勢に期待したい。
また日本の野球好き諸氏は、この機会に仲間を誘って訪台してはどうだろう。週末で
もあり、遠征試合の不利を補う応援が必要であるのは勿論のこと、日本代表の出場試合
はいずれも夜間であるから、空いた時間帯に仲間を伴い、投稿にもしばしば登場する宝
覚寺などを訪問すれば、目が覚める経験に繋がるかもしれない。
大会期日まで3ヶ月、入場券の発売要領なども未だ発表されていないようであるが、そ
ろそろ計画を始めて良い時期である。