決め)を予定どおり締結しました。
本誌でもお伝えしたように、進出企業の税負担を軽減して双方の投資を促すため、日台間では
これまで二重課税回避問題などを解決すべく租税協定について話し合いが続けてきていて、それ
がようやく実現しました。「租税協定」と同時に「日台競争法了解覚書」、「日台防災実務協力
覚書」も締結しています。
いよいよ日台の自由貿易協定(FTA)締結が近づいてきました。下記に交流協会の報告と、
それを伝える日本経済新聞の記事をご紹介します。
「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための公益財団法人交流協会と亜
東関係協会との間の取決め」(略称「日台民間租税取決め」)
【公益財団法人交流協会:2015年11月26日】
1.11月26日、公益財団法人交流協会と亜東関係協会との間で「所得に対する租税に関する二重
課税の回避及び脱税の防止のための公益財団法人交流協会と亜東関係協会との間の取決め」に
署名しました。
2.本取決めは、所得が生じる地域(源泉地)の課税の制限、課税上の問題の解決、税務上の協
力関係について、日台それぞれの関係当局の必要な同意が得られるよう両協会が相互に協力す
ることを定めるものであり、日台間の健全な投資・経済交流の促進に資する内容となっていま
す。
3.本取決めでは、具体的に以下のような内容が規定されています。
(1)日台間で支払われる配当などについて、源泉地における課税の税率を以下のとおり引下げ
。
配当 利子 使用料
10% 10% 10%
(2)企業が進出先の税務当局から受けた課税について問題が生じた場合に、これを解決する枠
組みを創設。
(3)日台それぞれにおけるより効果的な税務行政の執行のため、租税に関する情報を日台間で
交換する枠組みを創設。
○日台民間租税取決め(英文)(本文)
http://www.koryu.or.jp/ez3_contents.nsf/0/84d04e1b9ad3d03b49257f090009454a/$FILE/sozei-E.pdf
○日台民間租税取決め(和文仮訳)(本文)
http://www.koryu.or.jp/ez3_contents.nsf/15aef977a6d6761f49256de4002084ae/84d04e1b9ad3d03b49257f090009454a/$FILE/sozei-J.pdf
日台、租税協定の締結を正式発表 議会など承認経て発効
【2015年11月26日】
【台北=山下和成】日本の対台湾の交流窓口機関、交流協会は26日、二重課税の回避などにつ
ながる租税協定を、台湾側の窓口機関である亜東関係協会と東京都内で結んだと正式発表した。
日台双方の議会などの承認を経て発効する。日台の企業の投資や拠点開設の促進が期待でき、日
台経済が一段と緊密化する。
例えば、日本企業の台湾子会社が配当を日本に送金する場合、現在は台湾で金額20%を課税さ
れている。協定発効後はこれが10%に引き下げられ負担軽減になる。日台の租税の担当機関によ
る情報交換なども始める。
日台の窓口機関はこのほか、独占禁止法の適用に際しての情報交換などで協力するための協定
や、防災に関する協力のための協定も結んだ。