務所の樽井澄夫代表が「今年前半を越さないうちにも結びたい」と述べた。今年前半と
は、尖閣諸島海域の波が穏やかになる前、つまり中国の漁船などが操業するようになれば
交渉は複雑になるので、その前に締結したいという意向だ。
この発言を受け、亜東関係協会の黄明朗秘書長も「できるだけ早く協議を終了させ、協
定締結にこぎつけたい」と表明した。
それを伝える朝日新聞と中央通信社の記事を紹介したい。
漁業協定締結「今年前半に」 日本の台湾窓口代表
【朝日新聞:2013年1月16日】
交流協会台北事務所の樽井澄夫代表(日本大使に相当)が15日、台北市内で講演し、日
台間で懸案となっている漁業協定について「今年前半を越さないうちにも結びたい」と述
べた。
尖閣、八重山諸島周辺は、日本と台湾の漁業権の主張が重複する海域があり、台湾の漁
船がたびたび日本側の取り締まりを受けている。
樽井氏は「台湾の漁民は安定した秩序の中で操業したいと希望している」と理解を示
し、協定締結でトラブルの原因をなくしたい意向を示した。
漁業協定をめぐる交渉は昨年11月末に一度、東京で「予備協議」という形で開かれた。
(台北)
台日漁業協定、「速やかな締結望む」/外交部
【中央通信社:2013年1月17日】
(台北 17日 中央社)外交部の黄明朗・亜東関係協会秘書長は16日、漁業協定に対する
台湾と日本の考え方は一致しており、双方はできるだけ早く協議を終了させ、協定締結に
こぎつけたいと願っていると述べた。
朝日新聞は16日付けで、交流協会台北事務所(大使館に相当)の樽井澄夫代表が15日、
台北市内で行った講演の中で台日間の懸案である漁業会談について「締結が今年前半を超
えないことを望む」との考えを示したと伝えた。
黄明朗氏は16日夜、本社取材に対し、台湾も日本側の考えと同じで、漁業会談が順調に
進んでよい結果が出せることを望んでいると語った。
また、昨年11月の1回目の予備会談では双方の主張に食い違いは見られたものの、引き続
き協議が継続され、次回の協議日程ができるだけ早く定まることを望むと述べた。
林永楽外交部長は昨年末、次回予備協議は2月ごろまでに開きたいとのめやすを示している。