本誌では、4月3日から産経新聞で連載が開始された「歴史に消えた唱歌」(喜多由浩・
文化部編集委員)の台湾に関係する連載を紹介し、小冊子として販売されることになった
ことや、10月5日開催の東京コンサートについて紹介してきたが、昨日の産経新聞「集う」
欄でそのコンサートの模様が報じられた。下記に紹介したい。
なお、小冊子『歴史に消えた唱歌』は、14回の連載を完全収録し、山田耕筰の「幻の歌」
5曲や、連載で取り上げた「わたしたち」「ペタコ」など懐かしい満州、台湾、朝鮮の唱
歌、計16曲の歌詞や楽譜も収録している。
また、11月23日、京都でも「歴史に消えた唱歌」コンサートが行われる。詳細は後日、
紹介したい。
◆小冊子『歴史に消えた唱歌』(500円、郵送費別)のお申し込み
日本子守唄協会:TEL:03-3861-9417
http://www.komoriuta.jp/ar/A11092601.html
◆NPO法人 日本子守唄協会
〒111-0053 東京都台東区浅草橋 1-33-6-303
TEL 03-3861-9417 FAX 03-3861-9418
E-mail info@komoriuta.jp URL http://www.komoriuta.jp
「歴史に消えた唱歌」コンサート─少年少女にタイムスリップ
5日、東京都江東区の深川小劇場
【産経新聞:平成23(2011年)10月25日「集う」】
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111025/art11102507250003-n1.htm
作曲家、山田耕筰(1886〜1965年)の「幻の歌」や日本統治時代の台湾・朝鮮、旧満州
(現・中国東北部)の歌をテーマにした本紙連載「歴史に消えた唱歌」(4〜7月)の唱歌・
童謡を再現するコンサート&トークショー。会場を埋めたのは、戦前・戦中育ちの「満州
っ子」や「湾生(台湾生まれの日本人)」たちである。
NPO法人「日本子守唄協会」(西舘好子代表)が主催する「母と一緒にうたった秋」
(産経新聞社後援)の第1部として行われたイベント。昭和初期に台湾で愛唱された「ペタ
コ」や「おまつり日」、満州唱歌の「ペチカ」や「こな雪」、大正時代に耕筰が作曲し、
人知れず、日本時代の朝鮮の唱歌集に掲載された「冬の朝」や「五月雨(さみだれ)」な
どが歌手の川口京子さんの歌、ピアノの長谷川芙佐子(ふさこ)さんの伴奏で再現される
と、懐かしい歌を一緒に口ずさんだり、じっと耳を傾ける姿も。
満州っ子のテーマソングともいえる「わたしたち」は会場の満州出身者が壇上に上がっ
て一緒に大合唱。夫婦で参加した旧満州・撫順(ぶじゅん)会事務局長の栃木県下野市の
濱地(はまち)勝太郎さん(82)は、「懐かしかったねぇ。よくぞ、こんな会を開いてく
れました」と感激の面持ち。
台湾を舞台に映画「トロッコ」を撮った映画監督の川口浩史さん(41)も駆けつけた。
「今度は満州をテーマにした映画を撮りたいですね」
会場からは、思い出の歌のタイトルや歌詞を挙げて、「この歌、知りませんか?」とい
う質問が飛び出したり、かつて住んだ住宅の写真を見せ合ったり…。大雨にもかかわらず
会場は、ほぼ満員。遠い昔にタイムスリップした、かつての少年少女たちの思い出話はい