英国の下院外交委員会議員代表団が2月下旬に台湾を公式訪問

英国の下院外交委員会議員代表団が2月下旬に台湾を公式訪問

 英国がヨーロッパ連合(EU)と足並みをそろえるように、中国と距離を置きはじめ、台湾との関係を強化しようとしている。

 2月10日、英国の下院において台湾をテーマにした討論が初めて行われ、台湾の中央通信社によれば「各分野での関係強化は英国の利益に合致し、国際社会での台湾の公平な扱いを促進することは世界の利益になると強調し、英国はパートナーと協力して国際機関やプラットフォームで台湾の参加を支持し続ける必要がある」との認識を示し、複数の議員が「自由民主主義制度とルールに基づく国際秩序がロシアや中国などの権威主義政権に侵されており、台湾の価値を守ることは重大な関心事だと指摘」したと伝えている。

 英国は新疆ウイグル自治区の人権侵害や香港問題で中国と対立しているが、さらに現在は英国領であるフォークランド諸島の領有権をめぐって中国との関係が悪化している。

 すでにフォークランド諸島の帰属をめぐる住民投票では99.8%の島民が英国残留を選んだ経緯があるにもかかわらず、いまだにアルゼンチンはフォークランド諸島の領有権を主張している。2月6日、習近平・国家主席が北京冬期オリンピックの開会式に参加したアルゼンチンのフェルナンデス大統領と会談した際、アルゼンチンの主張を支持した。これがさらなる英国と中国の悪化をもたらした。

 このようなさ中に、英国下院において台湾をテーマにした討論が行われ、今度は英下院外交委員会の議員代表団が今月下旬に台湾を訪問するという。

 議員代表団は2月19日に英国を出発する予定だそうで、外交委員会の委員長で、対中強硬派として知られるトゥーゲントハット氏が含まれると報じられている。下院での討論会実施を呼び掛けたアリシア・カーンズ議員も含まれている模様だ。

 ちなみに、ヨーロッパからは、2020年8月にチェコ共和国のミロシュ・ビストルチル上院議長など代表団90人が訪台したことを嚆矢に、昨年は10月にフランスの上院議員団4人、同じく10月に欧州議会公式代表団(フランス、リトアニア、チェコ、ギリシャ、イタリア、オーストリア)、11月にスロバキアの政府や産学関係者43人、同じく11月にバルト3国(エストニア、ラトビア、リトアニア)の国会議員団10人、12月には再びフランスから国民議会(下院)で外交や財政委員会に所属する超党派の6議員が台湾を訪問している。

 これに英国が加わることとなる。英国下院の討論会に参加した議員は「北京が台湾や南シナ海の平和を脅かし続ける中、英国はさらに積極的な措置を取り、台湾の民主主義と自由を守る指導者的役目を果たすことが重要だ」(中央通信社)と話していたそうで、EU諸国の台湾認識と通底している。

—————————————————————————————–英下院議員団、2月下旬に台湾訪問へ 蔡総統と会談【日本経済新聞:2022年2月11日】https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM113HB0R10C22A2000000/

 【台北=中村裕】台湾の外交部(外務省)は11日、英下院外交委員会の議員団が、2月下旬に台湾を訪問すると明らかにした。台湾が示す民主主義の価値観を支持し、毅然とした態度をみせることが狙いだという。中国の激しい反発は必至だ。議員団は19日に英国を出発する予定。訪台中は蔡英文(ツァイ・インウェン)総統と会談する。

 議員団には、外交委員会の委員長で、対中強硬派として知られるトゥーゲントハット氏が含まれる。台湾の中央通信社によると、外交部は「一行の訪問を心から歓迎する」と伝えたという。

 昨秋以降、欧州からの議員団の訪台が増えている。11月には欧州連合(EU)の欧州議会の代表団や、リトアニアなどバルト3国の国会議員団が訪問したほか、12月にはフランスの下院議員団が訪台し、蔡総統と会談した。いずれも中国対抗を念頭に、台湾の民主主義への支持を、強くアピールしてみせた。

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