台湾が初の国産ワクチンの接種を開始

台湾が初の国産ワクチンの接種を開始

 台湾では高端疫苗生物製剤(メディゲン・ワクチン・バイオロジクス)と聯亜生技開発(UBIアジア)の2社が新型コロナウイルスワクチンの開発に取り組んでいます。

 高端疫苗生物製剤のワクチンは、7月18日に台湾での緊急使用許可(EUA)を取得し、中央通信社は「23日に接種が始まる見通しで、蔡英文総統が接種を受ける予定」と報じていました。

 この高端製のワクチンの有効期限は6カ月だそうで、衛生福利部食品薬物管理署によれば、8月2日、26万5528回分について初めて審査と検査を完了したとのことです。ただし、その時点で接種希望者は約90万人にものぼっていたため、接種の開始時期について、中央感染症指揮センターの陳時中・指揮官は「検査を完了したワクチンの数量が50万〜60万回分に達してから、接種を開始する」(台湾国際放送)と表明していました。

 予定どおり、8月23日に蔡英文総統は初の台湾国産となった高端製のワクチンを接種しました。中央通信社は「高端製ワクチンは23日から29日にかけて第1期の接種が行われ、約60万人が予約した」と報じています。

 また読売新聞は自前のワクチンを持つことの意義や今後の焦点にも言及していますので、下記に紹介します。

 ちなみに、読売新聞が報じた今後の焦点として「効果や安全性が内外で広く認められるかどうか」について、8月16日付の台湾国際放送は「高端疫苗生物製剤は、今後、国際認証の獲得を目指して、第三段階の臨床試験をパラグアイで実施する予定」と伝えています。

 一方の聯亜生技開発は「英アストラゼネカ製との比較で、基準に達していないとされた」(中央通信社)ため、衛生福利部(保健省)から緊急使用許可を取得できなかったことが8月16日に明らかになっています。

—————————————————————————————–台湾が自前のワクチン開発、蔡総統が率先し市民に接種呼びかけ…野党は緊急使用許可の経緯に疑義【読売新聞:2021年8月23日】

 【台北=杉山祐之】新型コロナウイルスワクチンの不足に悩んできた台湾で、23日、台湾のワクチンメーカーが開発、製造したワクチンの接種が始まった。

 蔡英文(ツァイインウェン)総統は早朝、率先してこのワクチンを打ち、集団免疫の獲得に向けた接種を住民に呼びかけた。

 ワクチンは、北部・新竹県にある「高端疫苗生物製剤」が米国立衛生研究所と協力し、昨年、開発に着手した。当局は今年7月、開発第2段階のデータを基に、英アストラゼネカ製ワクチンに劣らない効果があるとして、台湾製で初となる緊急使用許可を出した。

 中央感染症指揮センターによると、20日現在で60万人近くが、このワクチンの接種を予約している。

 台湾は、「中国の干渉」(蔡氏)のため海外ワクチン調達に苦労し、日米などの無償提供や、民間企業の契約に頼らざるを得なかった。外交関係を持つ国々に対する中国の「ワクチン外交」も脅威になってきた。台湾にとって、自前のワクチンを持つことは、外交・安全保障上も重要な意味を持つ。

 今後の焦点は、効果や安全性が内外で広く認められるかどうかだ。最大野党・国民党は、緊急使用許可に至った経緯が不透明だとして、検察当局に対し、関係者に汚職がなかったか捜査するよう求めている。

※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。

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