バイデン政権が昨年8月に続き台湾に2度目の武器供与

バイデン政権が昨年8月に続き台湾に2度目の武器供与

 台湾有事が世界的に取り沙汰される昨今、米国のバイデン政権は昨年8月に続き台湾へ2度目の武器供与について、国防総省の国防安全保障協力局(DSCA)が2月7日、売却計画を7日に議会に通知したことを明らかにしたという。

 昨年8月4日、米国国務省は、米政府が台湾に対して155ミリ自走榴弾砲「M109A6」40輌や「M992A2」弾薬補給車20輌、先進野戦砲兵戦術情報システム(AFATDS)1組などなど計約7億5千万ドル(約820億円)相当を売却することを承認し、議会に通知したと発表した。これがバイデン政権初の台湾への武器供与だった。

 2度目の今回は、台湾が保有するミサイル防衛システム「パトリオット」の維持や改良のための関連装置などの5年間にわたる供与で、1億ドル(約115億円)規模だという。

 トランプ政権は、台湾への11回にわたる積極的な武器供与を通じて中国を牽制、その覇権的な台頭を抑制したが、バイデン政権は2回の武器供与をもってトランプ路線を継承する姿勢を明確に打ち出した形だ。

 トランプ政権が台湾への初めての武器供与は2017年6月29日で、政権発足後4カ月だった。ただ、2回目は2018年9月24日と、1回目から1年3カ月も空いていた。それに比べるとバイデン政権の2回目は6ヵ月後と、トランプ政権よりかなり早い。

 情勢の変化ももちろんあるが、バイデン政権が積極的な台湾への武器供与をすることで中国を抑制しようとする姿勢はいっそう明確になったと言える。

 バイデン大統領はこれまでテレビなどのインタビューで「台湾に対しても防衛義務がある」(2021年8月19日に放映された米ABCニュースのインタビュー)と発言したり「われわれはそうする(台湾を防衛する)責務がある」(2021年10月21日のCNNテレビ)と発言してきた。

 これに対し、台湾関係法では「防御的な性格の兵器を台湾に供給する」とあるが、台湾を防衛するとは謳っていないなどと指摘されてきた。しかし、どうやらこれが大統領の本音のようだ。

 米国では、この大統領発言が「舌禍事件」として大騒動に発展することはなかった。連邦議会の議員もまた大統領と同じ考えだからだろう。

—————————————————————————————–米政府、台湾への武器売却を承認 115億円規模【CNN.co.jp:2022年2月8日】https://www.cnn.co.jp/usa/35183258.html

(CNN)米国防総省が7日に発表した声明によると、米政府は台湾に向け、ミサイル防衛システムの保守を含む1億ドル(約115億円)規模の軍事関連装置とサービスを売却する計画を承認した。

 台湾の対米代表部、台北中米経済文化代表処(TECRO)から、今後5年間にわたる防衛システムの維持、保全、改良を目的とした計画のために装置、サービスを購入したいとの申し入れがあったという。

 国防総省の国防安全保障協力局(DSCA)は、売却計画を7日に議会に通知したことを明らかにした。

 台湾外交部(外務省)は8日、米政府から売却承認の通知を受けたとする声明を発表。米政府の決定を歓迎し、「台湾の安全保障へのコミットメント」に感謝すると述べた。

 また中国の軍拡と挑発がつづくなかで、今後も断固として台湾の安全を守り、米国との関係を強化していくと表明した。

 バイデン米政権が台湾への武器売却を発表したのは2回目。昨年8月には総額7億5000万ドルの売却計画を議会に通知していた。

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