—————————————————————————————–高鉄延伸路線、「左営案」に決定=29年開通【NNA ASIA:2019年9月30日】
台湾交通部(交通省)は27日、台湾高速鉄道(台湾高鉄)の南部・屏東県への延伸計画について、現在の南部終着駅である高雄市左営駅から屏東県六塊●農場に設ける新駅まで延伸する「左営案」を採用する方針を固めた。総工費は554億台湾元(約1,930億円)を予定し、29年末の開通を目指す。27日付中央通信社などが伝えた。
左営案では、屏東県の六塊●農場に新駅「高鉄屏東駅」を建設した上で、左営駅から高鉄屏東駅までの路線を新設する。延長距離は17.5キロメートルで、延伸部分の走行時間は約10分。(●=がんだれに昔)
計画の細部は、交通部鉄道局が今後、台湾高鉄や台湾鉄路(台鉄)などと協議して決める。10月には行政院(内閣)に計画を提出し、遅くとも1年半後に着工する予定。29年の開通を目指す。工費の財源は、行政院が交通部の策定した計画を基に最終的に決定する。
交通部の黄玉霖・政務次長(次官)は左営案を採用した理由について、「延伸先地域の発展など期待できる経済効果の程度を考慮した」と説明した。加えて、将来的に台湾高鉄を高鉄屏東駅から屏東県にある台鉄の駅「潮州駅」まで延伸する可能性も示した。実現すれば、西側は台湾高鉄、東側は台鉄による台湾本島の環状線網を形成できるという。
交通部は今回、左営案のほか◇北高雄駅〜高鉄屏東駅の燕巣案◇左営駅〜高雄駅〜高鉄屏東駅の高雄案◇左営駅〜高雄小港空港駅〜潮州駅の小港潮州案――の3案も検討。高雄案も有力視されたが、高雄市の市街地を通る路線の地下化工事が長期化するとみられ、却下された。