馬英九・次期総統:台湾を香港やチベットと同一視してはならない

台北市長にパンダ受け入れの準備を指示

【3月25日 台湾週報】

 馬英九・次期総統は3月23日、台北市内で外国メディアを対象とした記者会見に出席
し、外国メディアからの質問に英語で答えた。

 両岸関係について、馬・次期総統は「中国大陸は台湾にとって脅威でもあり、チャン
スでもある。台湾の国家指導者として、脅威を最小化し、チャンスを最大化すべきであ
り、開放的な姿勢で両岸と向き合いたい。就任後は対岸と、経済正常化、平和協議、台
湾の国際空間等のテーマを重点的に話し合いたい」との考えを示した。

 馬・次期総統は「両岸は『一つの中国を各自表述する』ことで主権の争議を棚上げし、
双方が経済と平和のテーマについて交渉を始めることは、すでにやるかやらないかの問
題ではなく、いつ、どのように進めるかになっている」と前置きしたうえで、「台湾の
国民は自己の総統や国会議員を選ぶことができる。台湾をチベットや香港と同一視して
はならないことを北京の指導者は心に留めておくべきだ。平和協議にタイムテーブルは
なく、交渉前には、台湾に照準を向けた対岸のミサイル撤去を求めていく」と強調した。

 3月22日の総統選挙と同時に実施された「台湾の国連新規加盟」および「中華民国の
国連復帰」を求める国民投票がいずれも不成立となったことについて、馬・次期総統は
「台湾の国民が国連参加を切望する声は強く、国際社会に参加することは台湾の国民の
権利であり、これは国民投票の結果に影響されるものではない。台湾の立法院では、台
湾の民意に基づき政府に対し国際社会への参加を推進するよう要求する決議がすでに作
成されており、就任後は同決議に基づいて処理する」との認識を示した。

 中国からのパンダ贈呈を台湾が受け入れるかとの質問に対し馬・次期総統は、「台北
市長の任期中に台北動物園にパンダを迎える準備を整えるよう指示した。但し、台湾で
は台北と台中の両都市が受け入れをめぐって争っており、先にこの問題を解決する必要
がある」と述べ、基本的にパンダを受け入れる考えを示した。



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