言われ、1つはワイン色の濃い赤が美しい通称「ヤマザクラ」と呼ばれている寒緋桜(かん
ひざくら)、1つは白い壺形の小ぶりの花が美しいムシャザクラ(武者桜)。
花の季節になると、名所と言われる近郊の陽明山や烏来などにどっと人々が繰り出しま
す。標高の高い阿里山も日本時代から吉野桜が有名で、いまも大木が満開の花を咲かせる4
月になると阿里山鉄道は満員列車となります。
また、日本人には日月潭(じつげつたん)で知られる南投県に九族文化村という観光地
があり、40ヘクタールもの広大な土地のいたるところに寒緋桜(ヤマザクラ)が植えられ
ています。アーチ型の桜並木もあり、その下を巡り歩くのはなんとも心地良いものです。
このたび新北市が「市花」にふさわしい花の投票を行ったところ、ヤマザクラが選ばれ
たそうで、年内に1万株以上を植え、昨年に続き桜フェスティバルを行うとのことです。
このヤマザクラ(寒緋桜)は染井吉野や吉野桜と違い、1月末くらいから花を咲かせ、1
ヵ月ほど咲き続けています。その点で、本会が贈っている河津桜もヤマザクラとほぼ同時
期に花が開き、やはり1ヵ月くらい咲いています。
本会が河津桜を最初に植えた新竹市では、ヤマザクラと河津桜を交互に植えていて、花
の季節になると競い合うように咲いている光景は本当に美しく、まさに「日台共栄」を象
徴しているようで見事です。
なお、本会に河津桜の苗木を提供していただいている「日本花の会」によりますと、寒
緋桜はヒカンザクラ(緋寒桜)とも呼ばれますが、ヒガンザクラ(彼岸桜)と紛らわしい
ので寒緋桜と呼ぶようにしているそうです。
新北市、桜を「市花」にするため植樹を急ぐ
【台湾国際放送ニュース:2012年12月10日】
台北市をドーナツ型に囲む形の新北市では桜を「市花」にしようと、一万株を超える桜
の植樹を急いでいる。新北市は昨年初めて、三芝、淡水、石碇、汐止、烏来(ウーライ)
の、桜の名所5つを結びつけて「新北市桜フェスティバル」を行った。
新北市が市花としてふさわしい花の投票活動を行ったところ、ヤマザクラが選ばれたこ
とから、他の桜も注目されるようになった。新北市にある桜は15万株を超える。11月から
植樹を始めた新北市では、11月から12月が桜を植えるには最適で、年内には1万株以上を植
えられるとすると共に、民間でも植樹がされており、来年の春には市内各地で桜の花が見
られるようになると期待している。
新北市では、来年1月末から桜が徐々に咲きはじめ、来年の桜フェスティバルは従来の5
つの地域に、瑞芳、三峡を加えて7つの地域で開けるだろうとしている。